核心のイメージがわかる動詞キャラ図鑑
母語ではない言語習得で悩ましいのがニュアンスをつかむこと。複数の意味をもつ動詞の使い方は特にむずかしい。そこで動詞をキャラ化してみたのがこの本のユニークな点。たとえば、英語でよく使うgoとcome。単純に「行く」と「来る」では理解できない。核心のイメージは、goが「中心から離れていく」、comeが「中心に向かっていく」。英語は中心点があることが前提となっているのだ。日本語とは決定的に違うので、われわれにはまさにニュアンスがつかみにくい。動詞のニュアンスがつかめるとどんなメリットがあるだろう。それは、ひとつひとつの意味や定義を覚えなくても、動詞の本質を理解した上で自然に応用できるようになることだ。直感的に理解する。それがキャラ化というビジュアライゼーションだろう。分類にも興味深い点がある。使い分けが知りたい動詞と使い勝手がよい動詞。前者は「きく」のように複数の単語があるもの、後者は「let」のように複数の意味をもつもの。図鑑なので一見の価値あり。キャラになった動詞の世界を楽しもう。
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