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マリス博士の「ひらめく」という動詞をつかまえて

ノーベル化学賞受賞者。キャリー・マリス博士。「ポリメラーゼ連鎖反応」という方法を編み出したサーファー兼科学者。この方法は意外にもわれわれの身近な存在となった。コロナ禍でお世話になった人も多いはず。PCRは彼が生み出した偉業なのだから。ひらめきは突然やってくる。なんとそれは夜中のドライブデート中だったとか。ある問題を煮詰めていく過程でふっとリラックスした瞬間。神経細胞はスパークする。DNAは糸状のイメージがある。その配列を暗合解析の要領で、そしてコンピュータ処理のごとく高速に。彼に言わせると、すでにあるもの同士の組み合わせだったとか。しかし、一見離れたミーム同士を結びつけようとする馬鹿者はいなかった。違いは何だろうか?ブロードな知識とナローな知識。「私はつねにナローな知識に注目する。ナローな知識こそ、ブロードの世界を説明できるんだ」。神はすべての世界と連結する細部に宿る。R.I.P.

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