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チカラとワザは動詞でできている

お手持ちの本をざっと眺めてみて欲しい。なにかに気づくことはないだろうか?この20年間で、「〇〇力」とか、「〇〇の技術」というタイトルの書籍や記事が増えている。わかりやすさが求められる時代になった。数学者の岡潔は、第二次大戦後に数学の「抽象化」を嘆いた。この現象も、内容の細かいことは省き、一般性のあるものが喜ばれることを意味している。失敗学の畑村陽太郎さんなら、学習には観察力・理解力・伝達力、動詞に翻訳するとみる・わかる・伝えるの3つが大切だと説く。また、アメリカ式教育家の大庭コティさち子さんなら、主張には思考力・要約力・表現力、動詞に翻訳すると考える・まとめる・表現するの3つが大切だと説く。確かにわかりやすい。ところで、あなたは自分を動物だと思いますか、それとも植物だと?動詞は動物的で、名詞は植物的。そう言ったのは外山滋比古さん。力と技術を名詞として摂取したら、それを動詞に翻訳することが必要なのだ。

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