ことばとうごきの螺旋運動
われわれは行動的に世界を、人間を、そして自分というものを捉えていく。捉えるのに欠かせないのが知覚をことばにすること。ことばによって行動を「行為」として自覚するのだ。対象や自分の状態、経験がことば化されると、事物や事象は現実の行動レベルを離れて、ことばによって支配される世界へと置き換えられる。ことばの持つ秩序によって捉え直されるのだ。そして、言語の形で記憶に保持され、必要に応じて呼び出すことが可能になる。それは、経験や自分の心の状態を外側から眺め直す、内観の機縁にもなる。さらに