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雨音の詩




鳥啼く払暁ふつぎょうの 肥えた雨垂れたちが
ベランダのアルミニウムを咀嚼そしゃくしている

あるいは 雨粒の指が葉っぱを打鍵する
七つの海と 青眼のカエルへ送る信号か

うたえよ 天地の音楽より生まれ泡沫うたかたへ還る
哀愁を醸造し 果実を甘美にする歌よ 

雨音こそ地球の名物である 遥か未来は
天の川銀河の他星人が この音色に驚くだろう
我々は静かに聞き入るだろう




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