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ユーチューバーのレッスンを受けてみた

社交ダンス界きってのユーチューバー竹田組のレッスンを受けてきました。

学生時代は京都在住だった私(偶然にも竹田組と同じ大学でした)。大阪で迷わなかった試しがないので、迷う気満々で行ったところ案の定迷い、りょもこ先生が親切丁寧に迎えに来てくださいました。
コロナで社交ダンス系ユーチューバーが増産される前から竹田組の動画を視聴していたので、私的には、テレビに出てる人に会う!みたいな気持ちだったのですが、第一印象は、動画の中そのまんまでした。わりと最後までその印象のままだったので、飾らない方々なのだと思います。

さて。
最初は、りょもこ先生のリーダーレッスン
しょっぱなから、「リード通じない気しかないんで先にルーティン全部言っていいですか」と言い放ち、一周分のルーティンを息もつかずにまくしたてたところ、「男性の生徒さんでもそれだけステップ名完璧に覚えてる人いないですよ」と褒められました(?)
「ルーティンを流れるように全部言える」のはどこ行っても褒められるし、なんなら自分の先生にも驚かれるので、多分、私の数少ない特技なんじゃないですかね。できれば踊りを褒められたいですけどね。

私、感情の起伏が外見に出ない人間なので全然そう見えなかったと思いますが、「中の人」のリアルコーチングにわりと舞い上がっており、記憶が飛び飛びなのですが(ひどい)、一番印象的だったのは、「けやきさんは、身体感覚がないタイプですよね」と言われたことでした。

踊りが良かったときも悪かったときも身体の感覚がないから何が違うかわからない。いいときの再現性を高めるために「今、どんな感覚?」と先生によく聞かれるけど答えられない。自分の身体の状態がわからない。私はそれを自分の身体能力の鈍さ、低さ、だと思っていたのですが、りょもこ先生が言う「身体感覚がない」は「生まれつきそういう人がいる」という意味だということがすぐにわかりました。その直前に受けた別の先生に、「身体の感覚がわからない」と訴えたらまったく理解を得られずちょっと落ち込んでいたのもあり、私はりょもこ先生のことばにとても救われた気がしました。それは「能力」ではなくて「生まれ持った特性」だと認めてもらった気がしたのです。
嬉しくて、「そもそも地に足が着いてる感覚がないんですよ!」と食い気味に言ったら、「それは本物ですね!」と感嘆されました(?)

先生「私も同じタイプで、バレエとかで矯正できた人なんですが、矯正されずに成長した人が竹田先生です」

なるほど。あの細かい、あまりにも細かすぎる鬼解説動画は、そういう背景があって作られているのか。レベルは天と地ほど違うと思いますが、私は身体感覚のなさをことばと理論で補っている人なので、なんとなくそういうふうに思いました(違ったらすみません)。

そして次は、竹田マサフミ先生のパートナーレッスン

おお、なんか私、二刀流っぽくてすごそうな感じじゃないですか(ひよこリーダーのくせにドヤる)。

竹田先生は・・・動画のまんまでしたね(笑)
二次元の人が三次元に降臨して私と組んでる、みたいな感じ(笑)

私の先生もたいがい細かいですが、竹田先生はちょっと違うアプローチで細かい。あの動画通りに細かい。
途中でリーダーも教えてくださったのですが、リーダーになるとさらに細かい。もはやミクロレベル
YouTube ってYouTube のために作ってると思ってたけど、実際のレッスンもYouTube なんやな。朦朧として、そんな意味不明なことを考えてしまうくらい細かい。

パートナーとしてもまあまあへっぽこですが、リーダーとしてはその十倍くらいへっぽこな私は、

僕の動画、観てくれたんですよね?

と、都合十回は言われました。

さてはお前もジキルとハイドだな。
定型だな。
私はもはや慣れきってるので動じないのだよ、ふふ。

さてさて。せっかくあのスーパー鬼解説動画を作るユーチューバーに習うのだから、と、苦手なステップ限定で教えてもらっていたのですが、最後の最後、少し通しましょうということで、流れでスローアウェイオーバースウェイ(私がパートナー)をしたときのこと。

実はその前に、りょもこ先生にリーダー版スーローアウェイを習ったものの、さっぱり言われたことができなくて、「それってあなたの身体能力だからやれるんですよね?」とひろゆきばりの諦め感を前面に押し出して終わったのですが、自分がパートナー側で竹田先生と踊ったら、思わず「あ~~~わかった、わかりましたよ!」と叫んでしまいました。私は基本、レッスンで「う~ん…」か「う~ん?」しか言わない人ですからね。「わかった」と言うのは希少ですよ。自分で言うのもなんですけど。

何が「わかった」かというとですね、おふたりがどう踊っているのかがわかったんですよ。無礼を承知で言うならば、私の身体で竹田先生とりょもこ先生が組んでる感覚を体感した感じです。脳内でバラバラだったパズルが、パチっとはまったような感じ。

えっ、何これ、すごくない?

なんかいろいろすごくない?

リーダーとパートナー両方できたらいろいろ好都合だとは思っていたけれど、カップル組んでる先生の両方にそれぞれ習ったら、こういう現象が起きるのか、という震えるような感動がありました。
先生カップルふたりに同時に習っている生徒さん(だいたい男性かカップル)は観たことがありますが、それぞれにリーダーとパートナーを習う生徒はそうそうおるまい。なんと私、ちょっとレアな経験してません?(ドヤ顔)

翌日、自分の先生カップルの試合後に(元々はその応援で大阪に行きました)この感動的な話をして、「私、パートナーさんに習ったら何かつかめるかもしれないです!」と提案したところ、先生とパートナーさん(そもそも先生業ではない)の両方に速攻却下されました。ふたりの間で私がどんだけ面倒くさい生徒認定されているのか、今度じっくり聴かせていただきたい(笑)

最後に。
目の前に立ちふさがる巨大なパートナーに突っ込むのが怖くて(だって視界がゼロなんだもの…)、毎度毎度、「うにゃっ」とか「うぎゃっ」とか呻いて壁に跳ね返されてるコントラチェックからのロンデのリードで、「ロンデ上手ですね!わかりやすいです!」と、りょもこ先生に言っていただきました。

先生、根気強く、動かない壁でいてくれてありがとう。
かわいい女性パートナーさんが相手だと、ちゃんとロンデできました。

(おわり(なんだこのオチ))

追記:竹田先生、りょもこ先生、ここには書ききれない貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。現場でのリアクションは少なめな私ですが、フロアを出てから咀嚼しております。またいつかお会いできますように。

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