リーダー修行記27(トライアル終了直後の会場から生放送でお届けします)
ホテルパーティーでのリーダーデビューがたった今終わりました。
JDC 東部選手会TNKS主催「Dance GALA」の会場(ロイヤルパークホテル)から、トライアル終了直後の抜け殻のようなけやきの声をライブでお届けします。
これまでずっと、あたかもリーダーで5種目踊るかのような書き方をし続けていましたが。
実は!
なんと!
リーダーとパートナーのハイブリッドでした!
ワルツ、タンゴ、スローがリーダー、クイック、ヴィニーズがパートナーです。お相手は全種目同じ先生(男性)です。後者2種目が仕上がらなかったわけではありません。最初からできません。
へぼダンサーの私が、リーダー歴7ヶ月でできるわけないですって(笑)
リーダーとパートナーの両方をやっていて、何より大変だと私が感じるのは、頭の切り替えです(詳細はこちら)。ステップや身体の使い方を使い分けるのは、実はそれほど大変ではないのです。でも、モードの切り替え、頭のスイッチの切り替えはとてつもなく難しい。なので、両方を混ぜて踊るというのは、正直おそろしく無謀な挑戦でした。このやり方を提案したときは、数々の無理難題を受け止め続けてきた先生も、さすがにこいつ正気か…と思ったのではなかろうか。知らんけど。
ただ、これを決めたとき、私も先生も、種目の順番はクイックとヴィニーズが後だと思い込んでいたのです。前半がリーダー、後半がパートナーというシンプルな切り替えならわりとスイッチを変えやすいからギリいけそう、という想定だったのです。
ヴィニーズが真ん中に来る、という衝撃の事実が判明したのは、エントリーを済ませた後のこと。
ワルツ、タンゴ、ヴィニーズ、スロー、クイックの順番。
それは何かい?
私は、リーダー→リーダー→パートナー→リーダー→パートナーで踊らなきゃいけないってことかい?
聞いてない。そんなの聞いてない!!!
ま、まあでもヴィニーズはリーダーもパートナーも似たようなものだから、ここでリーパーモードを中間くらいで維持できればなんとか…なんとかなるんじゃないかな…。
順番はちょっと想定外だったけど、やると言い出したのは私だ。エントリーしてしまったものは仕方がない。そう腹をくくってやってみた、初めての5種目踊り込み。
……結果。
ぜんっぜん、切り替わらん。
特にヴィニーズからスロー(パートナーからリーダー)がまったく切り替わらん。しかも、私も先生も、切り替わってないことに気づかない、という男女逆転の恐ろしさ。
私「もしかして、私、切り替えられてない、ですか…?(まさかそんな)」
先生「あ〜うん…スローのときは、オレまだリーダーだなって感じだったかもしれませんね、そう言われると…」
(この顛末の詳細はこちら)
浅はかだった。自分の実力を完全に過信していた。身体はろくに操作できないけど脳みそなら操作できる、という謎の自信は、いったいどこから湧いてきたのか。
先生「大丈夫ですよ。いまは立て続けに踊ったけど、本番は、各種目4、5ヒートあるんで、もう少し切り替える時間があると思います!」
そ、そうですよね。もちょっと時間があれば、切り替えられるはずですよね…。先生のことばに勇気をもらい、先生のことばを信じて気合いを入れ直した私。
そして本番2週間前に、ヒート表が発表されました。
あれ?
なんか予想よりだいぶヒート数少なくない?
聞いてた話とちょっと違わない?
私「これ…私の出番って、各種目、1ヒートずつしか間があいてない…ですよね?」
先生「……そうなりますね…」
聞いてない…。
聞いてない。
き・い・て・な・い!!!
流れる曲は1分20秒。
間に1ヒートしか挟まないということは、入退場を入れたら、せいぜい1分くらいしか休む時間がないということになる。
これは何かい?
1分で、リーダーとパートナーのスイッチをパチパチ切り替えろってことかい?
いやいやいやいや、そんなにゆるくできてないっすよ、私のスイッチ。
そこからは、ひたすら踊り込み。ガチ競技選手のような踊り込み。
何回やっても、ヴィニーズからのスローでけつまずく私。「頑張って!あと少し!」と駅伝監督みを増していく先生。
ついには、踊り出しで、ふたりとも左手をあげたり、ふたりとも動き出さなかったり、立ち位置が逆になったり、もはやどっちのミスなのかわからなくなったり、踊り込めば踊り込むほど、混乱が増していく負のスパイラルに突入。
果たして迎えた今日本番の私は、種目と種目の間に「私はリーダー、私はリーダー…」「私はパートナー、私はパートナー…」とぶつぶつ呟く怪しげな人物と化しており、ほとんど「モードの切り替え」のことしか考えておらず、フロアに他カップルがいることなど頭の片隅にも置く余裕がなく、同じヒートのみなさまには多大なるご迷惑をおかけしたことと推察いたします。この場を借りて深く深くお詫び申し上げます。
おかげさまをもちまして、リーダーのときはリーダーとして、パートナーのときはパートナーとして、なんとか踊りきることができました。何を言っているのかさっぱりわからんとお思いでしょうが、私にとってはこれが精一杯で、これができただけで、コウペンちゃんに盛大に褒めてもらいたいくらいなのです。挑戦してえらい。
現在、出番が終わり、みなさまのデモを楽しく拝見しております。この後は、パートナーとしてダンスタイムを楽しみ(リーダーでフリーダンスは無理ですよ)、豪華プロショーでお腹を満たしたいと思います。
フロア上で巻き起こった数々のドラマにつきましては、後日、落ち着いて記したいと存じますので、本日はこれにて失礼いたします。
ボンボヤージュ!
(放心状態)
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