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dance GALA が私のクルーズロスを昇華させてくれた件

リーダー修行記が長編小説みたいになってしまったので、パーティー自体の感想を書くのが遅くなってしまいました。

JDC東部選手会TNKS主催「dance GALA」。年に1度のこのお祭りの今年のテーマが「クルーズ船」だと私が知ったのは……いつだっけ? 去年だっけ? とにかくだいぶ前だったと思いますが、それを聞いた瞬間、「ま・じ・で・す・か!?!?!?」と叫んだのは覚えています。

私のダンス以外の趣味と言えばクルーズ!
そもそもがクルーズ船で体験したのがきっかけで社交ダンスを始めたので、ダンス歴よりクルーズ歴の方が長いです。
ですが、クルーズ船には2018-2019の年末年始クルーズ以降、乗れていません。しかもそのときのクルーズ、寄港地のグアムで衝突事故を起こし、まさかの催行中止で飛行機で帰されるという最悪な旅でした(このときの阿鼻叫喚の船内の話だけで数記事書けますよ書かないけど)。
その後も2019年に予定していた夏秋のクルーズが2度も台風で中止になり、超楽しみにしていた2020年GWのクイーンエリザベスⅡ世号のクルーズもコロナで延期になりました。(先日逝去された女王の名を冠したクルーズを象徴する船で、催行2年前に争奪戦を制して手にした乗船券でした…)。このクルーズは、2021年に延期され、2022年に延期され、現在2023年に延期されております。初めのうちこそ「大変申し訳ありませんが…延期が決まりまして…キャンセルされますか?来年に持ち越されますか…?」と平謝りで電話してきていた旅行会社の担当者も、3度目ともなると「また延期になったんで持ち越しますね!!」というテンションになりました。さぞや苦難続きの3年間だったことと推察いたします。

すみません、私のクルーズの話で600字使ってしまいました。
つまり私が最後に乗ったまともなクルーズは、2017年GWのダイヤモンドプリンセスです。ご、5年以上船に乗っていない!!! よく生きてるな私…。
しかもいまやクルーズ船は諸悪の根源のように世間から睨まれているし、外国船は日本に来ないし、日本船は出航するたびに「陽性者が出たため催行中止」を繰り返していて、勤め人である私はとても参加できる状況ではありません。
そんな、クルーズロスすぎてロスであることも忘れそうだった私の前にたらされた蜘蛛の糸、それが今回のdance GALA でした。出来上がったポスターを観たときは涙が出ましたね。ク、クルーズツアーのポスターが教室に貼ってある!(ツアー募集のポスターではない)
しかも、あのポスターの船、私が大好きなダイヤモンドプリンセスにとても似てるんですよ。確かショーの設定はその3倍の大きさでしたけどね。

しまった、前置きで1000字使ってしまった。

ここからパーティーの話です。

パーティーに対する私の絶対的価値基準は「自分が歓迎されていると感じられるかどうか」です。それがないパーティーは、どれだけコンテンツが素晴らしくても、脳内ゴミ箱行きですね。

今回、私はトライアルだけの参加だったのですが、まず、トライアル用の控室がちゃんと用意されていることが嬉しかったです。ホテルパーティーのトライアルってそれなりの金額なのに軽視されがちで、着替える場所だけしかないパターンがわりとあって、みなさんドレスだからすごい混雑するし、着替えた後の居場所がなかったり、お化粧直しの場所がなくてトイレが激混みしたりするんですよね。今回は十分な広さのお部屋と机と椅子も用意されていました。それだけで感動。しかもちゃんと男性立ち入り禁止(初めてパーティーに参加したとき何に驚いたかって、女性控室に男性の先生が普通に入ってくることでした)。
たったそれくらいと思う人もいるでしょうが、こういうの、案外大切だと思いますよ。少なくとも私はそういう部分にホストの価値観を感じます。

フォトスポットが船上を模していたり、ディナーのデザートが船の形だったり、随所にこだわりが見られたのもよかったです。食事もおいしかった。私、ウィダーインゼリーで生きていけるならそうしたいレベルで食に興味がないのですが、それはそれとして、食事のクオリティはホスピタリティに直結すると思っているので、そこもよかったなあと思います。食事がまずいパーティーはゴミ箱行き…。

フォトスッポト、こんな感じです。船上にいるみたい。絶賛クルーズロス中の全私が号泣

さて、肝心のプロショーです。

あ、一応言っておきますと、私のnote は、100パーセント私の心の声を吐き出すためだけに書いてるので、ダンスの技術がどうとか、この選手がどう素晴らしいとか、ショーのクオリティとか、そういうことには触れません。以下、当日のショーの詳細を知りたい方の参考にはまったくなりませんので、その点ご留意ください。

さて。
照明が落ちて、汽笛が鳴った瞬間に泣きそうになる私(クルーズだあ…)。

パーティーのプロショーの楽しさには、「最後のとっておき!」という期待感も含まれると思います。それまでのトライアルとかアマデモとかダンスタイムとか友人とのダンス談義とか食事の時間があるからこそわいてくるワクワク感みたいなものがあって、さあここからクライマックスですよ!って照明が落ちる瞬間が一番好きです。お客さんの雰囲気とか、会場の空気感がガラっと変わる瞬間。

その瞬間に「汽笛」ですからね。泣くよ。そりゃ泣くよ。5年半も聴いてない音なんだもの。

そして最初のプログラムが「搭乗シーン」。
うわあ…本当にまんまだよ、クルーズ船に乗るときってこんな感じだよーーー。
お客さんは旅のテンションマックスの状態で、船長やクルーが出迎える中を乗船するんだよね。バンドが演奏して、専属ダンサーやクルーが踊って、ウェルカムドリンクで乾杯して、紙テープを港に向けて投げるのさ。私、あれ、港まで飛ばせたこと一度もないけどな(届かなくて海に落ちる)。

登場するダンサーのみなさんが船員の衣装なだけで泣いて、船長の帽子だけで泣いて、紙テープで号泣するクルーズ中毒、けやき。
ちなみに、パーティー開始前に船長に会ったとき、私、出番前で緊張で吐きそうで半パニックだったにも関わらず、急に素に戻って『その帽子いいっすねえ』と帽子に食いつきました。

その後も、ただただ「クルーズだあ…」と呟き続ける私(両隣りの人、すみません)。

石油王が出てきたときは、石油王に会ったことはないけど確かにガチ富豪は乗ってるなあと苦笑し、ダンスタイムのシーンでは初めて踊った初クルーズのことを思い出し、カジノのシーンでは、ルーレットの数字をピタッと当てる夫の謎の才能に吃驚したことを思い出し、星空のシーンでは、甲板に寝そべって一等航海士の解説を聞きながら南十字星を観た日のことを思い出し、嵐のシーンでは、揺れがひどくてダンスタイムが中止になり部屋に戻されて怯えながら寝た夜のことを思い出し、ホラーシアターのシーンでは振付の斬新さに鳥肌が立ちました。船内のシアターではさすがにホラーはやってないですね。そういうナレが入ってたのもリアリティありました(実際は、寅さんとかショーシャンクの空にとかやってる)。

これ、奇想天外ではあるけど、ホンモノのクルーズ船のことをだいぶ調べて作られてるショーよね?
そんなことを考えていたら、さらに胸アツで、終始泣きそうでした。

ええっと……3千字を使って結局私のクルーズ愛のことしか書いていませんね、すみません。

総じて、お客様に楽しんでもらおうというホストの気持ちが伝わる、ホスピタリティにあふれたあたたかいパーティーでした。毎年、GALAは実行委員長のカラーが出ると聞きますが、陽キャの船長らしい明るさとやさしさに満ちた空間だったなと思います。
私は身体を壊しがちで、明日も今日と同じように踊っていられるかわからないといつも思っているので、あの日あの場所で、ダンサーのみなさんの笑顔と、お客さんの笑顔があふれるやさしい空間にいられたことが、何より幸せでした。

そして、私のクルーズロスを癒してくれてありがとうGALA。また明日から生きて行けそうです。

(おわり)

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