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無限の思考力 003

〜「無限の思考力 001」からお読み下さい〜

初期段階では、ある程度のロジックをつくる。
ここでも、「ある程度」というのが重要なポイントだ。


物事が複雑に絡み合うと、簡単にロジックを組むことはできない。

まずは、ひとつひとつの現象をしっかりと捉え、その関係性を紐解く。

「事象A」が起これば、高頻度で次の「事象B」が起こるとしよう。

この時、「事象A」と「事象B」の間には、「何か関係があるかも?」しれない。

「点」と「点」を「線」で繋いでいく。「線の太さ」が「影響の大きさ」のイメージだ。

例をあげて考えてみる。
物理現象で考えると理解し易い。

「屋外で千円札を目線の高さから落下させ、落下した場所を確認する」

10回連続で実施してみよう。
1mmも違わず、全く同じ位置に落ちることはない。100回連続で行っても同じ結果になる。

「屋外」では、ランダムに風が吹いている。そして、「強い北風」が吹いていれば、千円札は「南方の遠く」へ飛んでいく。

それでは、風のない「屋内」に移動して、同じ実験を行なってみよう。「屋外」よりも比較的近い位置に落下する。

この実験で、「風の強さ」と「風の方向」が千円札の「落下する位置」に大きな影響を与えていることがわかる。

「風の強さ」と「風の方向」は「太い線」だったという事だ。

「こんな事は、当たり前の事だ」と思うかもしれない。

しかし、これは皆さんがこれまでの「経験」から、「紙などの軽い物体は風の影響を受け易い」ことを無意識に学習しているからだ。

ここからわかる様に、「経験している」つまり「実験している」という事は非常に大切だ。

「ロジックを組む」と聞くと、「頭の中だけで考える」ようなイメージがあるかもしれない。しかし、それが自分自身にとって新しいことで有ればあるほど、頭で考えていただけではロジックは組めない。


落下の経験がないハイハイをしている赤ちゃんが、高所に危険を感じないのと同じように、経験のない事をロジックに組み入れるのは非常に難しい。

よって、
「ロジックの構築」と「経験(実験)」は並行して行う必要がある。
だから、初期段階は「ある程度」のロジックしか組めないし、それで十分なのだ。未知の事柄に対して、初期段階のロジック構築に時間をかけ過ぎても効果的ではないとも言える。


勿論、書物などから「ロジック」を入手する事はできる。予備知識は重要だ。しかし、経験なしで使いこなせるかだろうか?


引き続き、「ロジック」の構築について考えてみよう。

「無限の思考力 004」へ続く。

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