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独立心旺盛という名の自我について

独立心旺盛。

これまたわたしが好きな、山内マリコさんの小説、「さみしくなったら名前呼んで」で出会った言葉である。
(なお、わたしはかなりの確率で、山内マリコ氏の本に、感性や思考が揺さぶられている。)

本の中では、経験値を上げるだけ上げなければ、自分が思い描いている大人にはなれない気がするから、がんばる。という性分として表現されている。

社会人4年目で転職した当時の自分を思い出した。
わたしが転職した動機は、まさに、独立心である。

転職する前の年に、4年付き合った彼に別れを告げられ、わたしは心底落ち込んだ。
一人の男にフラれただけなのに、自分に自信が持てなくなり、自分の存在意義や、価値などをひたすら考えるようになった。
彼を見返してやりたい、とかいう思いもあったのかもしれない。
毎日毎日、必死で、理想の自分とは何か、どうやったら幸せになれるか、を考えた。恋愛とか、彼を取り戻すとか、そういうことはあまり考えなかった。

考えまくった結果わたしは、「だれかに寄りかかっている、だれかに好かれている、自分」ではなく、「一人で自立している自分」
これこそが、誰かに揺さぶられたり、社会情勢に影響されたりすることなく、自分を強く持ち続けられることにつながるのではないかという、一旦の結論を出した。

そして、当時いた会社で大きなプロジェクトが完了したあと、わたしは新しい会社に転職し、新しい環境に身を置くことを決めた。

「一人で自立している自分」というのは、社会や会社、家族、友人、彼氏、など、”自分以外の何か”に依存しないで生きている自分 を指しているのだと考えている。
新しい環境で、力を出すことができるまで成長したら、わたしは「一人で自立している自分」といえるようになるのではないか、と考えた。

転職によって、新しい環境で、新しい仕事をして、評価を得ていく。
このプロセスは、わたしが「一人で自立している自分」かどうかを検証していく過程だった。
結果、成功したなーと思う。
最近は、つぎは何をしたら、もっと自立していけるかを考えることも増えた。

わたしは結婚しているが、主人のお金で生きていこうというつもりは微塵もない。(実際、主人よりも金を稼いでいる。)

どんな環境にいても、どんなことでも、自分の持っている力を最大限出して、誰かの役にたっていく。
そして、自分の心も満たされていく。見合った報酬ももらう。
それが、結果としてついてきてほしい。そう思う限り、わたしの独立心は冷めることはないと思う。



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