『不思議の国のアリス』キャタピラーのアドバイス
『不思議の国のアリス』第4章の終わりから第5章前半に登場するblue caterpillarについてです。
この場面はタロットでは1番の「魔術師」に相当し、レムニスケート(∞:無限大の記号)の形の水煙管(hookah)をふかしています。
『不思議の国』のテニエルの挿絵では水煙管の管がレムニスケートを象っていますが、『地下の国』のキャロルの挿絵ではCaterpillar自身が身体をくねらせてレムニスケートを表現していますね。
タロットの寓意では、temperという単語も「節制」を表しているのかもしれません。
ところで。
会話の中でアリスが「あなたはやがて蛹になり、それから蝶になる」と言っていますが、ここで出てくる「蝶」は、あの帽子屋の謎々のヒントではないでしょうか。だとすると、挿絵のmushroomの形も気になります。
①キノコの傘がやけに平たい
→「テーブルのような」
②キノコを反対側の端から食べてみろ
→詩文を反対側の端から読んでみろ
'Like a table'と'butterfly in the sky'ですよ!
第5章が"Advice from a Caterpillar"なのは、こんな理由もあったんですね・・・。
実は私も、今回の記事を書き始めてからこれに気付いて大いに驚きました。頭悪いなあ。