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ブレイズ戦を考える。(withパスソナー)

こんばんは。Kevinです。遅ばせながら1/17に行われたブレイズ戦を考えていきたいと思います。

試合をみた方ならすぐにわかると思いますが、サムネはとあるゴールのxG(ゴール期待値)です。スポーツでは色々な指標が登場しますよね。サッカーであればxGやxA,野球であればUZRやWARなど。このようにある指標でスポーツを可視化し、基準を定めて評価したがるのはスポーツビジネス界ではもう当たり前になっております。でもどんな指標で予想しても、予想できないことがサッカーには多いと思います。それってロマンがありますし、それがあるのがサッカーをはじめとしたスポーツの良いところですよね。

さて、前置きはこのくらいにして本題に入りましょう。

今回もこちらのサイト(https://passsonar.netlify.app)さんのwebアプリを使用してパスソナーを作成しております。本当に素晴らしいアプリですのでこの記事をご覧なっているそこのあなたも!ぜひ使ってみてください!

はじめに

この試合はスパーズにとって「きっちり終わらせられた試合」と言えると思います。スパーズは先制した後に、追加点を取れず、その後同点にされ勝ち点を落とすといった試合が続いておりました。ですがこの試合では、追加点や失点後の得点としっかり試合を終わらせることができました。そんなスパーズらしからぬ?試合を考えていきましょう。

今日は①両チームの前後半での攻め方の変化②ポジトラとネガトラの2点について考えていきたいと思います。

①両チームの前後半での攻め方の変化

●前後半のポジションごとでのパスソナー

スクリーンショット 2021-01-25 21.50.55

●前後半の選手別パスソナー(青丸→スパーズのクロス 緑丸→ブレイズのクロス)

スクリーンショット 2021-01-25 21.45.57

上記のそれぞれ2つの画像を見比べると、

・スパーズは前半は右から、後半は左から攻めていることがわかります。

・ブレイズのクロス位置を確認すると前半は左から、後半は右から攻めていたことがわかります。

この対戦はミラーマッチとなっていましたのでどちらかのサイドに攻めの重心を傾ければもう片方のサイドの守備が薄くなっていました。試合を見る限り、ブレイズがプランを持って入り、スパーズがそれに対して対応したといえます。

前半と後半を分けて考えてみましょう。

●前半

ブレイズが狙っていたのはソンがいるスパーズの左サイドだったと考えられます。ソンは自由に前線を動くため、ネガティブトランジションの際に数的不利が起こりやすいです。また、この前半ではあまり後ろまでプレスバックしないシーンが目立ったため、レギロンは2対1の局面を多く作られていました。

パスの傾向を見ても比較的右サイドにパスが多く、オーリエ、エンドンベレ、ロドンのパスが多いことから右から攻める意図があったことがわかります。一方でレギロンやデイビスはパスが少なくミドル〜ロングレンジのパスが多かったです。

ただ、エンドンベレがボールに触りやすいこの攻め方はスパーズにとっては攻めやすく、完全に崩した訳ではなかったですが、CKと相手のミスからのショートカウンターで2点を先制します。ソンのゴール未遂もあり、スパーズは比較的決定機を作れた前半でした。

●後半

後半に入るとブレイズは攻め方がガラリと変わり、スパーズの右サイドから攻めるようになります。おそらくエンドンベレを守備に回させて、スパーズの攻撃を止める意図があったと考えられます。

この攻め方により、前半に比べ、右サイドのオーリエのパス数は激減しロドンはロングボールでセーフティに逃げるシーンが増えました。ブレイズは左サイドからのクロスを多用し、結果的に一点差に縮めるゴールが生まれます。このゴールも左サイドからのクロスでした。

一方で、スパーズも左サイドから攻めるシーンが増えました。レギロンももちろんですが、ここでキーとなったのはデイビスです。デイビスは自陣からセンターライン付近の全般でビルドアップに貢献していました。ホイビュアが最終ラインに降りてきた際はインナーラップを見せて、ブレイズを撹乱していました。相手のお株を奪う攻撃参加を見せていました。パス成功数、成功率ともに前半に比べ良くなり、ビルドアップの中心となっていました。

●エンドンベレとデイビスの前後半での変化

・エンドンベレ 前半→後半でのパス成功数(成功率) 38(88%)→22(88%)

前半に比べ後半では右サイドでボールを出す回数が減った。

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・デイビス 前半→後半でのパス成功数(成功率) 23(79%)→32(94%)

前半に比べ、後半はビルドアップで貢献している。

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②ポジトラとネガトラ

さて、この試合で目立ったのはスパーズの前線からのプレスです。それが効果的であったかを考えてみましょう。

・前後半でのポジティブトランジション(赤)とネガティブトランジション(黄)

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左が前半、右が後半です。

赤色のポジティブトランジション(以降ポジトラ)は前後半で大きな変化は見られませんでした。しかし、後半に入り、相手陣地でのポジトラの回数は増えていたので、前半に比べ、後半ではプレスからチャンスを作れていたと言えます。

黄色のネガティブトランジション(以降ネガトラ)は前半に比べ後半の方が少なく、ネガトラが起こる位置もより相手陣地に近いところのものが多くありました。後半は相手にボールを奪われる位置、回数ともに低くなりカウンターを受けにくかったと言えます。

こちらのデータから後半に入り、(失点はしましたが)より固く試合を動かしていたことがわかります。後半に入り、ブレイズも交代策で打開を図っていましたが、上手く凌いだことが伺えますね。ただ、スパーズのプレスが効果的であったかという点については疑問が残る結論となってしまいました。。。。

最後に

いかがだったでしょうか?

昨シーズンにボコされたブレイズにしっかりリベンジすることができた試合でした。後半序盤に失点してしまったことから完勝とまで言えませんでしたが、うまく修正して対応した一戦だったと思います。

プレスの部分の可視化には別の角度のデータが必要とわかりましたので色々試していきたいと思います。図解を用いてプレスの流れを可視化してパターンを見つけていきたいですね。

それでは!

COYS!


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