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<Vol,16>toC向けスモールビジネスを展開するならLTV(顧客生涯価値)を最大化せよ

突然ですが、あなたはLTVが何かご存知ですか?

最初に言っておきますL sizeのTVではありません。そもそもTVはS・M・Lサイズで表記しません。

LTVとは、顧客生涯価値を指すマーケティング用語です。

顧客生涯価値 (LTV) とは、顧客が企業にもたらす総利益の指標であり、サービス提供者視点で考えた場合、顧客の生涯にわたる価値を示すものです。

日常的にこの単語に触れるシーンは少ないと思いますが、

『個人事業でtoC向けのビジネスを展開している(しようと思っている)方』

は、LTVについて理解を深めておいて損はないと思います。

というわけで今回は顧客生涯価値(LTV)について解説しましょう。

LTVとは?

LTVは、Customer Lifetime Value の略称です。顧客が企業から提供される商品やサービスを受ける期間、つまり生涯にわたって企業にもたらす収益の総額を意味します。

簡単に言えば、顧客がそのサービスに生涯でどの程度投資するのかということです。

サービス提供者視点では「顧客が自社と関わる期間中(生涯)にもたらす利益(価値)」ってことです。

昨今ではサブスクリクション型のモデルが主流ですが、toC向けサブスク課金型の事業においてはLTVの最大化が収益拡大のキーファクターとなります。

顧客が企業の製品やサービスを購入し続ける期間が長ければ長いほど、LTVは大きくなるというわけです。

LTVの計算方法

LTVの計算方法は複数あります。代表的な計算方法には以下のようなものがあります。

  • 平均顧客単価×平均購買頻度×平均継続期間

  • 顧客の年間取引額×収益率×顧客の継続年数

これらの計算方法を使って、顧客がもたらす総利益を数値化します。

LTVの算出は企業にとって重要であり、将来の収益予測やマーケティング戦略の立案に活用されることが多いです。

なぜLTVが重要なのか?

LTV(顧客生涯価値)が重要視される理由は、次の2つが主な要因として挙げられます。

市場環境とLTV

新規顧客獲得のコストが高くなった現在の市場環境において、既存顧客の維持や顧客ロイヤリティの向上が重要とされています。

新たな顧客を獲得するためには販売促進費用や広告費用などがかかりますが、既存顧客にフォーカスすることで、継続的な収益を確保しやすくなります。

ざっくり言ってしまえば、

『新規顧客の開拓にはコストと労力がかかるので、既存顧客のロイヤリティを高めることで、効果的に継続性ある収益を確保しましょう』

っていう考え方ですね。

顧客生涯価値の向上は、長期的な持続可能性を確保するために不可欠な要素となります。

単発で商品・サービスを構築・提供して収益計上して完了ではなく、顧客と関わる期間中(≒生涯)の中で、どの程度の金額を課金してもらえるかを考える必要があるということです。

よってサブスク課金型のモデルで満足度の高いサービスを価値し続けることで、継続性ある収益計上が可能になります。

スモールビジネスにおける『コンテンツビジネス』の場合でも、単発のサービスシナリオに留まらず、セット提案できる商品ラインナップの構築や、顧客レベルに応じたサービス提供など、LTVを最大化するための工夫が重要です。

ビジネス視点でのLTVの重要性

繰り返しになりますが、LTVは顧客が企業にもたらす総利益の指標です。

サブスク課金型で説明したように、1人の顧客の継続的な取引があれば、その顧客がもたらす利益は増えていきます。

たとえば、LTVを最大化するために購入単価や購入頻度を向上させる施策を実施することで、顧客からの収益を増やすことが可能です。

また、顧客ロイヤルティが高い場合には、競合他社への乗り換えやサービスの解約リスクが低下するため、長期的な収益確保が期待できます。

ビジネスの課金モデルに関わらず、LTVの最大化は事業展開する上でのキーポイントだという点がご理解いただけたかと思います。

LTVを最大化するための戦略

(1)顧客との関係性強化

顧客との関係性を強化することは、顧客生涯価値を最大化するための重要な戦略です。

シンプルに、事業体として顧客と仲良くなることが大事って話です。

表現は稚拙ですが、関係性強化とはLTV最大化に貢献するいち戦略です。

顧客は、自社の商品やサービスに対して満足度を高めることで、より長い間利用し続ける傾向があります。

(リピーターという単語は身近ですが、あなたにも似たような経験ありませんか?)

したがって、顧客とのコミュニケーションを重視し、顧客が自社のことを信頼していると感じることが重要です。

 顧客との関係性を強化するためには、以下の施策が有効です。

  • 顧客の声を聞くこと:顧客満足度調査やアンケートを実施し、顧客の意見や要望に耳を傾けることが大切です。その上で、顧客の要求に応えるための改善策を取り入れることが求められます。


  • 積極的なアフターサービスの提供:製品やサービスを提供した後も、顧客との関係性を維持するためにアフターサービスを充実させることが重要です。不具合や問題が発生した場合には、迅速に対応し、顧客のトラブル解決に努めることが求められます。


  • 顧客との定期的なコミュニケーション:顧客との関係性を築くためには、定期的なコミュニケーションが欠かせません。ニュースレターやメールマガジン、SNSなどを活用し、新商品や特典、キャンペーン情報などを顧客に提供することで、顧客とのつながりを深めることができます。


これらの施策を通じて、顧客のロイヤルティを高め、顧客が長く利用し続けることで、顧客生涯価値を最大化することができます。

(2)アップセルとクロスセル

アップセルとクロスセルは、顧客生涯価値を最大化するための効果的な手法です。

アップセルとは、顧客が現在利用している商品やサービスのアップグレードや追加オプションの販売を意味します。

これに対しクロスセルとは、顧客が現在利用している商品やサービスと関連性の高い別の商品やサービスの販売を意味します。

「アップせる・・・?クロスセル・・・?」

と急に横文字が飛び交うので混乱したかもしれませんが、例を挙げるならば、アップセルは『顧客が購入を検討している商品よりも、上位モデル・高価格帯の商品を紹介するセールス手法』です。

例えば、

・パソコンの購入を検討中の顧客に対し、より高額・高性能な商品への変更を促す
・飲食店でセットメニューを購入する顧客に、オプションのデザートをおすすめする
・年会費が無料のクレジットカード利用者に対して、年会費が発生する上位グレードのクレジットカードへの移行をおすすめする

などが挙げられます。どれも身近なシーンとしてイメージしやすくないですか?

クロスセルも同様に例えてみましょう。クロスセルは『顧客が購入しようとしている商品に関連した商品をおすすめし、合わせ買いを促すセールス手法』です。

すなわち、一緒に購入した方がお得だ、もう一品追加購入しても良いかも?という状態に導くことですね。

これまた身近な例で表現するならば、

  • 複数のユーザーが購入している商品を「おすすめ商品」として紹介する

  • ECサイトで、過去の購入履歴をもとにおすすめ商品を表示する

  • スマートフォンの購入時に、セットでWi-Fi契約をおすすめする

と言ったところでしょうか。


このように、アップセル・クロスセルにより、顧客がより高額な商品やサービスを購入することで顧客生涯価値を増加させることができます。

アップセルやクロスセルの成功のためには、以下のポイントに注意することが重要です。

  • 顧客のニーズを理解すること:顧客のニーズを把握し、そのニーズに合ったアップセルやクロスセルの提案を行うことが重要です。顧客が実際に必要とする商品やサービスを提供することで、顧客の満足度を高めることができます。


  • 的確なタイミングでの提案:アップセルやクロスセルの提案は、顧客が現在の商品やサービスに満足している時に行うことが効果的です。逆に、顧客が不満を抱えている時に提案を行うと、逆効果となる可能性があります。


  • 魅力的なオファーの提供:顧客にとって魅力的なアップセルやクロスセルのオファーを提供することで、購買意欲を引き出すことができます。特典や割引、限定特典などを活用し、顧客にとってメリットがあると感じる提案を行うことが重要です。

以上のように、アップセルやクロスセルは、顧客がより多くの商品やサービスを購入することで利益を最大化し、顧客生涯価値を向上させることができる戦略です。

LTVの最大化は、あなたのビジネスで実現

さて、ここまでの話を簡単にまとめると・・・

  • LTVとは顧客が企業から提供される商品やサービスを受ける期間、つまり生涯にわたって企業にもたらす収益の総額を意味する

  • LTVの最大化に直結する戦略は関係性強化とアップセル・クロスセル

  • toC向けスモールビジネスにおいてもLTVの最大化は意識すべき要素

ということです。

さて、ここまでお読みいただいたあなたに考えていただきたいのは、

LTVの最大化をあなた自身のビジネスに取り入れるとしたら、どんな手法を取りますか?

ということです。

例えば、コーチングサービスと一緒に有料noteの接続を行う、顧客ニーズを分析し有料の動画コンテンツを複数作成する・・・など、柔軟に思考を回してみてください。

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