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2年ぶりに出すCDの話とか

お久しぶりです。けつぷりです。
コロナ禍にふと思い立って開設したnoteですが、最初のぬいぐるみの話だけ投稿して、気づけば4年間放置してました…

CDを2年、noteを4年…お待たせしてばかりでごめんなさい。

4年分のマジメな長文をここに記します。

さて、この2年間なにをしてたかと言えば、ひたすら頭を使ってました。
それこそコロナ禍を経て良いことも悪いこともたくさんあって、いろいろと環境も変わって、まったく先の読めない試行錯誤の繰り返しでした。

おかげで日を追うごとにライブが良くなったり、徐々にSNSでの認知度が上がったり、懇意にしてくださる方も増えたり、着実に前に進んでいるという実感を得られるようにはなりました。

ただ、2022年12月に配信した『猫の手を借りたら大変なことになった』を最後に、リリースだけがぽっかりと空いてる状態でした。

今考えると、疲弊してたんだと思います。

少し記憶を遡ります。


2019年まではバンドの状況にムラがあって、長らく知識も技術もないまま合計3万円くらいの機材と当時の1Kアパートのクソ狭いクローゼットで録ったスカスカの音源を売ってたかと思いきや、なんの間違いか賞レースで優勝してしまい初めてまともなレコーディングをさせてもらって急に豪華なリリースをしたり、また元の状況に戻ってしまったりと忙しかった。
それでもなんとか右肩上がりの活動ができてた。


2020年『ハンパねぇ名盤』からは自分なりの努力が実って明確な曲作りができるようになって、機材やレコーディングにもある程度お金をかけられるようになって、それまでコンプレックスだったクオリティの部分がそれなりに担保できるようになった。

ちょうどそんな時期にコロナが襲来して、気合いを入れてた全国レコ発ツアーは延期、イベントやメディア出演も中止、新しくアップしたMVの再生数も以前より目に見えて回らなくなって、ライブができるようになった頃には動員も大きく減っていた。
その影響の残滓のようなものが2021年の『ファイブ』や2022年の『でっかいワンちゃん』をリリースしてからも緩やかに続いた。

同年末に『猫の手を借りたら大変なことになった』が完成したとき、心地良い達成感があった。
歌詞を活かすメロディ、テーマを持ち上げるアレンジ、自分自身が繰り返し聴きたくなるような展開
頭の中で鳴っている音をやっと形にできたという感じがした。

でもやっぱり自分の盛り上がりほど大きな反響はなかった。

コロナ初期にはメンバー全員「なにか行動しないとヤバい」という焦りが強くて、急遽8週連続での新曲配信という企画をやってみたりもした。
必死でこなした施策ではあったけど、それがかえってファンを置いてけぼりにしてしまった感があった。
もちろん喜びの声もたくさんあったけど、多くの方が身も心も音楽から離れてしまっている時期に一気に新曲が増えたことで「ついていけない」という不安も生んでしまった。

手ごたえと現実の乖離
なにかが擦り減っていくような感覚
作ったものが"マイナー曲"として朽ちていく虚しさ
なにも考えてなかった昔の曲のほうが再生されてるという事実との葛藤

そういったものが積み重なって、だんだん曲作りの手が動かなくなって、焦燥感や罪悪感から逃げるために他の作業に没頭してました。

今の時代「バズるまでどんどん新曲を出したほうが良い」という意見も心から理解している反面、決して少なくない既存曲たちにも未練がある。

今ある曲をもっと大切にできないか?
まだやれることがあるのではないか?
別のアプローチを試せないか?

という、一歩間違えれば消極的とも取れる想いが濃くなって、泣く泣くメンバーに相談しました。


俺は筆が速いほうじゃないし、太いバックボーンみたいなのもない。ギターすらうまく弾かれへんのに編曲までやってるのもキャパ越えてる自覚はある。だからこそ現在進行形で成長中で、すべての曲に化ける可能性があると信じてる。そもそも提案してくれたテーマや歌詞をおもろいと思って作ってるのに埋もれてまうのは悲しい。


意を汲んでか、この1年間やっさんがSNSを頑張ってくれて、控えめだったインスタやTikTokにも積極的に投稿を続けました。
その結果、爆発的に認知が拡大して、ライブに足を運んでくれる方もたくさん増えました。
あらためて日の目を見た曲も多い。
今になって『カフェかと思ったら美容院だった』が伸びるなんて誰か予想できたか?!?!

ライブのセットリストや各曲の演出も見直して、いつでも戦える曲が増えました。
適度な遊びを作れるようになって、いつ見ても何度見ても楽しんでもらえる自信がつきました。

メンバーの理解と協力によって、求めていた理想の土壌を整えてもらった1年でした。

ようするに逃げ場がなくなりました!!!
言い訳できません!!!

このタイミングで満を持してのCDリリース。
良い曲ができました。粒揃いです。

いにしえの曲たちの再録もあります。
知らない方は完全新曲として楽しめますし、知ってる方には新鮮な体験をお約束します。

5月24日までに予約のうえ、メール応募してくれたら動画プレゼントの特典があります。1人1人に対して個別に撮影して送ります。送らせてください。

これが曲目だ!!!
予約特典の応募詳細だ!!!

サブスク全盛の時代でもCDを"売る意味"や買う意味"を考えてみましたが、言葉にするのは難しいですね。
我々のように音楽を聴くためにはCDを入手するしか無かった世代と、CDなんて買ったことも借りたこともないという世代では、感覚に大きな隔たりがあるとも思います。

CDが売れない時代といえど、"売る意味"については、数字がどうとか、レコーディング費用の回収だとか、生々しいのも含めたらいくらでも挙げることができます。
特に現状の超能力戦士ドリアンは事務所やレーベルに所属しておらず、今回重い腰を上げて自主レーベルを立ち上げた形のため、販売によって受ける直接的な恩恵は大きいです。(ところで、いつか声かかる日は来るの?)

でもCD"買う意味"を考えたとき、利便性という面ではほとんど意味が薄れていると言わざるを得えません。
購入特典があるとか、実物によって所有欲が満たせるとか理由付けはいくらでもできますが、どうしてもセールスポイントが本質とはズレてしまいます。

こんな具合で、いずれもこちらの都合や気持ちに依る部分が大きく、押し付けになりかねないのですが、それでも売りたい理由・買って欲しい理由をパッション全振りで述べます!

まず作るのが好きだからです!
歌詞を書いたり曲を作るのが好きなのと同様に、CDというものを作るのが楽しいです。
タイトルを決めて、ジャケットや盤面のデザインを決めて、曲順を決めて、入れる文字を決めて、いろんな工程を踏んで、ひとつのパッケージとして皆さんに届けることに意味を感じています。

そして付随する行事や空気が好きだからです!
たとえば今回の予約特典は売るために仕方なくやってるわけではなくて、むしろ逆みたいな気持ちすらあります!!!さすがに言い過ぎか?
普段は1人1人に向けて動画を撮るなんてできませんが、CD予約にかこつけて実現してしまおうという感じです。なかなか無い機会なので、たくさん応募してほしいというのは本心です。

それに、全国のCDショップに超能力戦士ドリアンの新作が展開されているだけでワクワクするし、リリースイベントなんかもあったりなかったりするかもしれない。
そういうお祭り感がたまらなく好きで、配信リリースだけでは得られない醍醐味だと思っています。

皆さんも同じようにワクワクしながらCDを手に取ってくれれば嬉しいし、そんな姿を見るのが楽しみです。


…おおぞらクルージングの話ほとんどしてなくない?
タイトルミスった。

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