【Blender #3】円盤モーショングラフィックス
はいどうも、最近AdobeCCを買ったけたひなです。今回やるのは、CCに1年だけでも入ってみようと思い立つ原因になったものです。
恥ずかしながら数日前まで「AEなんてBlenderとAviutlがあれば代用できるっしょww」と思っていた私ですが、これを見て挫折しました。
やっぱ違うわ。
というかこういうところがAEの得意分野なんだろうし、Blenderで勝負を挑むの間違ってるんですけど。結局あまりいいものが作れなかったので、やり方も大雑把に説明していきます。先に完成図を載せておきます。
まず、光る筋のようなものを作成します。AEのチュートリアルでは「vegas」というエフェクトを使っていますが、Blenderでは代用としてオブジェクトをベジエ円で変形、追従させます。
円を歪ませて、サブディビジョンサーフェスをかけます。UV展開では、頭が右に来るように調整します。放射シェーダーを適用しますが、この時頭を明るく、尾を暗くするため、UVのベクトルからXを抽出、カラーランプに入れます。これで筋のもとが出来ました。
配列→カーブの順にモディファイアを追加して、円に追従させます。同心円状の筋同士の間隔は配列のオフセットで調整。いくつかランダムに複製します。筋のもとの拡大率も円ごとに変えると、よりいい感じになります。
ここで作った筋は、X座標を変化させることでも回転させられますが、全て同じスピードで回したいのでエンプティを作って回します。
左回りのものと、右回りのものを作ります。色を変えたり形をいじったりするとこんな感じにできます。(leftとrightに分けてる)
次に回らないオブジェクトを作ります。こちらも基本は配列とカーブの組み合わせです。
この一番外側の円なんですが、真ん中が明るく、外側が暗いという、これを作るのにとても苦労しました。というのもこの円、ベジエ円をベベルでチューブにしたものを、メッシュ化して作っています。そこで、ビュー投影でUV展開を左のようにして、右のようなテクスチャを入れたかったんです。
で、このテクスチャを作るためのマテリアルがこれです。
数学です。UVはX座標0~1、Y座標0~1で展開されているので、
(x-0.5)^2+(y-0.5)^2=r^2でrに連動するようにカラーランプを入れれば、(0.5,0.5)を中心とする円状のグラデーションが作れるのではないかと。確かに作れたんですが、とんでもない力技というか、もう少しましな方法はなかったのか...。
ともかく、すべての円素材がこれでそろったので、装飾をしていきます。
まず、後ろにチラチラと光る物体を作ります。
第1回で作ったSFチックな物体と同様のテクニックです。円柱の側面にレンガテクスチャとカラーランプでランダムに発光面を作ります。マッピングの位置Xを動かすことで、発光面を回転させます。
次に、中身を時計のようにフェードするマスクを作ります。これはさすがにBlenderでは厳しいのでAviutlを使います。
こんな感じに、横向きのグラデーションを極座標変換すると良さげです。極座標変換は、簡単に言えば長方形の図形を、上の辺を短く、下の辺を長く変形して、ぐるっと回す変形です。一応解説図を下に。
出力した画像をGIMPに入れて、黒を透明度して黒抜きします。PNGで出力したものをBlenderに入れて円のテクスチャに設定します。
オブジェクトをマスクとして扱うだけなら、プリンシブルシェーダーのアルファを調整するだけでよさそうです。ベースカラーは黒、スペキュラーもなしです。透過度の微調整は数式で行っています。お気持ち程度にコンポジットでグローをかけて、完成としました。
モーショングラフィックスというより、HUDのような方向に応用が利きそうですね。ただゴリゴリの3D表現でなければ、AEで作ったほうが効率がよさそうです。
次回はAfterEffectsを使ったモーショントラッキングをやってみます。その後はまたBlenderやります。そろそろフォトリアルなものもやってみようかな?
ではでは。
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