詩）鏡

鏡に映った自分を見た
毎朝、顔を洗う時に
見ているはずなのに
その日は、なんだかいつもより
リアルに映る自分がいた
頭には結構な数の白髪
思っていたより深いシワ


学生時代は、
やたらと髪をいじってみたり
ムースでもないジェルでもない
ヘアワックスなんてものが出始めて、
毛先を遊ばせる的な事にやたらと
こだわっていた
直毛だから時間が経てば
いじる前とたいして変わらない髪型に戻って
変にベタついただけになるというのに
身だしなみに気を使っていたんだなぁ


今となっては
どうせ仕事で帽子を被るから
ペチャンコになるしって
寝癖のままで出勤している


昔に比べて周りにとやかく言われても
気にしなくなったというか
強くなったというか
なにかと鈍くなりズボラになった


それにしても老いたなぁ
30過ぎたら自分の顔に責任を持てと
よく言われていたけど
ある意味責任のある顔というか
たいした苦労もしてないのに
苦労した様な顔になった
自覚がないだけで…
いやただ老いただけだな


ちょっとおでこの位置は
自己主張が激しくなってきたけど
ヘアワックスでも付けてみるか


あっ！水分無くなって
ガチガチになってる…



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