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Stand by Meを聞いていた頃

Stand by Meと言う歌がある。
1度は聞いた事がある人も多い筈だ。
1986年に作られた同名映画の主題歌だった。
私はこの映画を見た事がない。

リバーフェニックスという若くして亡くなった俳優が出演している事と若者が数人で死体を探しに行く話というのは知っているのが、それ以上は知らない。
漫画やドラマの中で線路の上を歩くシーンをStand by Meのようだと表現をする事があるので、きっと線路の上を歩くシーンが印象的なのだろう。

話は戻ってStand by Meの歌だが、この曲は後に色々な人がカバーをしている。
ジョンレノンや山下達郎等もこの曲をカバーしている。オリジナルはベン・E・キングが1961年に発表しビルボードランキング4位にまでいった名曲である。
この曲は私の高校時代の思い出の曲だ。

1980年に生まれた自分にとってこの曲は全くタイムリーではない。映画が公開された時は小学1年生で、曲が発表された当は生まれてすらいない。

高校時代にFという親友がいた。
Fとは自分の本当の気持ちを他人に知られる事を嫌い常にふざけているという所が似ていて、妙に気が合った。毎日の様に彼の家に居座り、色んな話をした。悩み事なんかも話した。
詳しい内容は覚えていないが、バイトの話、好きな漫画の話、将来の話、女の子の話、誰でも話す様な事を飽きる事もなく長時間にわたって話した。
彼女は作れなかったが、高校時代がとても楽しい思い出となっているのは、Fと出会えたからだろう。
詩を書くという話をしたのもFだけだ。
その時に彼が褒めてくれた事が今もnoteに詩を書くきっかけとなっている。

Fの家には、彼の父のコレクションであった古い洋楽のレコードが何枚かあった。
時間帯によって中身の変わるマグカップを片手に話をしながらそのレコードを聴いた。
あれから20年以上経った今も、狭い彼の部屋の窓から夕日がさしこむノスタルジーな光景が昨日の事の様に蘇る時がある。そんな時は決まって何か嫌な事があった日だ。
ベンが歌うStand by Meと緩くてちっとも減らないジンコークが私の青春時代の全てだった。

そんなFとも疎遠となり、数年に1度会って飲みに行くか行かないかの関係となってしまった。
彼は2児の父となりすっかりと大人になってしまった。私は未だに大人になり切れず置いてかれている様で少し寂しさを感じている。
先日、たまたま本屋でStand by Meの入ったCDを見つけて思わず衝動買いをしてしまった。
そして、そのCDを聴きながらこの記事を書いている…。
Fもたまには、この曲を思い出してくれているのだろうか…。


夜が来て

辺りが闇に包まれ

月がたった一つの光だったとしても

僕は恐れないだろう

僕は恐れないだろう

君が立っている限り、僕は側に立っている

So, darling, darling
Stand by me
Oh, stand by me
Oh, stand
Stand by me

...Stand by me

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