泉都と斜都の平熱ー静岡県熱海市
泉都としての熱海去年、そして今年と師走に訪ねたのは、静岡県熱海市。東京からおよそ100km、伊豆半島の入口に位置するこの街は日本を代表する「泉都」と知られる。
その歴史は古く、「大湯(おおゆ)」と呼ばれる熱海温泉の源泉(間欠泉)が見つかったのは、天平勝宝元年、749年のことである。その後、1602年の徳川家康の来湯を契機に「大湯」の名は各地に広がり、多くの大名や武家が訪ねた。なお、家康をはじめとする来訪者は「湯治」、すなわち疾病への治療を目的とする温泉療法を受けるためであっ