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エンジニアカフェでアルマイト加工体験♪

エンジニアカフェで新しく導入した、オリジナルマインドさんの「アルマイトキット彩」でアルマイト加工に挑戦するイベントを実施しました!

■アルマイト加工ってなに?

アルマイト加工とは、「希硫酸内でアルミを陽極として水の電気分解を行い、アルミ表面に酸化皮膜を生成させる処理のこと」です。

ん?どういうこと?ちょっとわからない…………調べなければ…

希硫酸とは、硫酸を水で薄めた水溶液です。肌に触れると薬傷をおこすので、ゴム手袋を用意して装着します。また目に入るのを防ぐために、イベントでは希硫酸を扱う時は、ゴーグルを装着して加工をおこないました。

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アルマイト加工前の準備(成型)

アルマイト加工をする前に、アルミニウムを切ったり曲げたりして作りたい形を完成させておきましょう。

アルマイト加工の工程 その1(洗浄)

アルミニウムについている油やホコリなどの汚れを、キレイに台所用洗剤で洗浄しましょう。洗った後は手で直接触らないようにしてください。(イベントでは洗浄後ゴム手袋をしてキムタオルで拭きました。)

アルマイト加工の工程 その2(陽極酸化)

まずは、希硫酸と鉛と電源装置を使って、陽極酸化をします。

アルマイト.002

鉛にマイナス極、アルミニウムにはプラス極をつなぎます。マイナス側は水素気泡が出て、プラス側(陽極側)に陽極酸化膜ができるそうです。

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陽極酸化中は、新聞紙などで容器を覆う必要があるようです。

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アルマイト加工の工程 その3(洗浄)

陽極酸化膜ができたら、もう一度水で洗浄します。アルマイトキットに入っている陽極酸化の時と同じプラスチック容器に水を入れて洗浄しました。

アルマイト加工の工程 その4(着色)

陽極酸化の後に着色も可能です。今回は黄色の染料をチョイスしました。

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着色は染料を溶かしたお湯の中で行います。実際には、水に染料を入れて混ぜて、アルマイトキットの投げ込みヒーターで温めました。着色をしない場合はこの工程を省きます。その場合は白いアルマイトになります。

アルマイト加工の工程 その5(洗浄)

着色の後は再び水で洗浄します。ちなみに着色しない白いアルマイトを洗浄した後はこんな感じです。

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アルマイト加工の工程 その6(封孔

最後に鍋に封孔剤水溶液入れてIH調理器で熱して、その中に洗浄したモノを投入します。これで陽極酸化でできた微細孔を塞いで耐食性を高めます。

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錬金術みたい!感動の完成

封孔が終わったら再び水で洗浄して完成です!黄色のアルマイト加工できました!黄色というよりゴールドっぽいので、錬金術体験をしたみたいです!

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全工程を図で示すとこんな感じです。実際には封孔の後も洗浄しました。

アルマイト.001

■体験を終えて

はじめてアルマイト加工をして、最初にメガネの度数を変更したばかりで感覚がつかめず、水を大量にこぼしてしまったのですが、これが希硫酸だと思うと、自分が思ったより危険な部分もあることを再認識し、その失敗以降は、気を引き締めて無理をせず、声をかけながら慎重におこないました。

結果として、陽極酸化の処理の時に、アルミ線をまきつけて接触する部分を増やして、電気がうまく伝わっている方がより良い結果が得られました。

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右のアルミニウムは、陽極酸化の際に20分程度で溶液から引き揚げたものです。色はよくついていますが、ムラがあるので、やはり陽極酸化は30分が良さそうです。

今回、黄色のアルマイト加工をするということで、バナナの皮をイメージしてアルミニウムを切ってみました。

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こんなイメージだったんですが、成型する時間をもうけてなかったのと、切り方が下手すぎて、実際はこんな形になってしまいました。

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アルミホイルを丸めたモノも試したり、最終的にはこんな感じになりました。

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せっかく黄色が使えるので、壊れたMacbookを黄色に蘇らせたら楽しそうだな。はじめてのアルマイト加工、とてもよい体験でした。

エンジニアと言ってもプログラムだけでじゃない!こういう体験もぜひチャレンジしにエンジニアカフェに遊びに来てくださいね。

(おしまい)

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