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季語研究 「立冬」 -冬の始まり-

★★★けろけろ道場 季語研究★★★
No.27【立冬(りっとう)】(初冬 / 時候)

● 概要
 二十四節気の一つ。冬の始まり。

● 季語について
 「立冬」は時候の季語なので物理的なモノは観念できず、イメージ・感覚を重視する必要があります。これを執筆している10月はまだ冬の予兆は薄いのですが、立冬である11月初冬はぐっと冷え込み、これから来る長い冬への覚悟をせきたてられるような時期ですね。言葉の持つ雰囲気は暗くはなく、これからの厳しい季節に向けて武者震いしているようなわくわく感がありますね。
 例句を読んでイメージを膨らませて、自分なりの句を作っていきましょう。

● 例句研究
立冬のことに草木のかがやける
-沢木欣一-

立冬の女生きいき両手に荷
-岡本眸-

句を作るこころ戻りぬ冬立ちぬ
-日野草城-

突堤のあをぞら冬に入りにけり
-中岡毅雄-

冬来れば母の手織の紺深し
-細見綾子-

百姓に花瓶売りけり今朝の冬
-与謝蕪村-

◆ 主要参考文献
『合本 俳句歳時記 第四版』(角川学芸出版)
ウェブサイト『きごさい歳時記』

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