日本人の「常識レベル」とは?(トイレットペーパー買占め事件から)

今回はニュースでも話題になっていたコロナウイルス関連の「トイレットペーパー買占め騒動」だ。

スーパーマーケットやドラッグストアなどからトイレットペーパーが無くなった今回の騒動。未だ品薄の地域・店もあるだろう。


一体なぜこんなことが起きたのだろうか?


それは、日本人の間違った「一般常識」に起因している。


そもそもトイレットペーパーの国産比率は「ほぼ100%」である。(下記サイト参照)


それなのになぜ「トイレットペーパーは中国からの輸入品が多い!」と思った人間がいるのだろうか。


それは、多くの日本人は「日本の食料自給率は低い。だから、何でも輸入に頼っているということしか覚えていないからだと思う。



実際、日本の食料自給率は決して高くはない。2018年度では小麦は約9割、魚介類と畜産物の半分は輸入に頼っている。(下記サイト:農水省のPDFデータに飛ぶ)


ただ、それは「食糧」に限った話であり、それ以外の「モノ」には必ずしも当てはまるわけではない。

日本全体の製造業の産業別GDPの内訳を見ると、大きく見て機械類が30%、金属が10%、それから「繊維・パルプ・紙」は約3%という少数ではあるが、GDPの内訳に入っている。(下記:経済産業省HP)


そして何よりも、日本の紙の生産量は世界で第3位だ。(2017年、下記リンク参照)


だから、紙製品に至っては輸入に頼る必要などない。


それなのに「輸入に頼りすぎた」日本人は、自国の産業の現状など考えずに、軽薄に「トイレットペーパーが中国から来なくなるぞ!!」などと発言してしまう。

多くの日本人の浅学さを僕は誹りたい。

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