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さよならぼくたちのGoogle ー広告乞食への陥落ー

まず始めに、私はグーグルが嫌いだ。

米国に拠点を置くGoogleは日々私たちに多くのサービスを提供している。

Googleを通じた「検索サービス」、行きたい場所を教えてくれる地図「Google MAP」、そして動画共有サイト「YouTube」だ。もはやグーグル社は私たちの生活になくてはならないものとなっている。


しかし私は、そんなITサービス最大手のグーグルの成長はこれ以上ないと思っている。


その理由はグーグル社の提供する「広告たち」にあった。




Googleのサービス「YouTube」を例に見ていこう。

YouTubeの動画を再生しようとサムネイル(動画のタイトル横にある動画内の一部を切り取った画像)をクリックすると、ほぼ大半の動画で広告が表示されるだろう。

表示される広告の内容としては様々なジャンルがあり、最近だと酒、他社の動画配信サービス、就職・転職サイトなど健全な広告が出る一方、消費者金融、ギャンブル系(競馬・競艇・競輪他)の一部のユーザー向けの広告も多い。(2019年から2020年の現在)


この広告たちの中に、最近危険なヤツも出て来ている。それは、

サプリメント・健康食品系のCMだ。



広告の冒頭から漫画やイラストを使ってダイエットや筋肉増強などを謳うもの。

しかも視聴者を煽るかのように「このCMだけの特別価格!今なら○○円!動画終了までにURLをクリック!」などと強調するのも特徴だ。

実際、この広告元のW社の商品ページ(「青汁 詐欺」で調べれば社名と商品は多分わかるでしょう)を見ると、上記の「特別価格○○円」というのは「定期購入コースの1回目の商品代は○○円であって、2回目以降は〇〇円ではない(送料や商品代がさらに上乗せされた金額)」、「この定期購入を止めるには(高額な)違約金が発生する」ということがホームページ下の小さなリンクから読めた。

そう、Googleは「詐欺まがいの企業の広告を堂々と載せている」のだ。


動画広告の他にもYouTubeアプリ内の静止画広告に「卑猥なスマホゲーム」へ誘導するバナーを設けたり、「広告のモラル崩壊」が現に起きている。(特にひどかったのは「ビ○ッド○ーミー」と「にじ○んカノ○ョ」の広告)



最近のGoogleは広告料欲しさに「詐欺」や「猥褻物」を平気で掲載するようにしざる得なくなった。それはなぜか?


答えは他の動画共有サイトや動画配信サービスがこの数年で増加したことにあるだろうと思う。



動画配信サービスでは、Hulu(フールー)が2011年に、NetflixとAmazonプライムビデオが2015年にサービスを開始した。動画共有サイトには「ニコニコ動画」、「Dailymotion」、「Vimeo」などの古参から、近年には「TikTok」や「インスタグラム」など、YouTubeのライバルとなる動画サイト・アプリが乱立するようになった。


いわば「動画サービス戦国時代」である。


この時勢の中で、「いかに広告主を見つけて広告収益を多く得るか」が鍵となる。


そのなかで「広告主の奪い合い」が起きた結果、広告の質が落ちた。その結果、詐欺や猥褻物と知っていて、平気で広告を出すようになったのではないか。


広告の質の低下は結果として、その広告元の企業だけでなく、そのサービスのイメージダウンに繋がるだろう。今に「YouTube離れ」や「グーグル離れ」という言葉が出る日もそう遠くはないだろう。



さようなら、Google。元気でな。

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