絵本探求講座第3期 ⑤ 層雲峡からチーム発表

初めてのチーム発表会。

楽しく学んできた講座ですが、とうとう最後です。
チーム発表とはどの様に、何を作成するのか、当日はどうするのか、わからないまま始まりました。
チームごと、今回のテーマを基に、絵本、作家、賞を参考に深堀していきます。
今回、チーム1🐞Ladybardでは、学んできた事を理解を深めたい。クイズ形式で皆さんに楽しんで頂くことになりました。クイズを、どうやって作るのか。各自色々考えました。
   ・講義を聞いていれば答えられる復習問題
 ・知る人ぞ知る難しい問題
 ・笑顔になる問題
各自2問を目安に問題作りしました。
クイズって作るのが難しい。俯瞰的な視点で考えなければいけないのに、私が作る問題は、自分基準でした。反省です。
チーム内で出てきた質問をレベル分け、ジャンル分けして、バランスを見ながら選択し、楽しいまとめのひと時でした。

選んだ1問目

コールデコット賞から考える

1.最初の問題から悩んで間違えたくない。
 →この問題簡単と思ってもらいたい。
2.最初に学んだコールデコット賞。
 →最初なので、みんな真剣に取り組んでいる。
3.賞について、ちょと知らなかったことを知れると嬉しいかな?
 →再度違う視点で調べてみよう。皆が調べても意識に止めないもの。  
4.コールデコット賞受賞のメダルシールが貼ってある。
 →本屋さんで受賞作の絵本にシールが貼ってありました。
  〇絵本を選ぶとき、コールデコット賞シールが貼ってあることで
   選書の目印になりますね。

問題

コルデコット賞受賞の時にもらえるメダルには、ランドルフ・コルデコットの絵が使われています。どのおはなしの絵が使われているでしょう?
① 『6ペンスの唄をうたおう』
② 『ジョンギルピンのゆかいな話』
③ 『ヘイディドルディドル』

回答

② 『ジョンギルピンのゆかいな話』です。

解説

コルデコットの(ジョンギルピンの愉快な話)の挿絵から取られており、
コルデコットの作品に見られるユーモア、活力、動きの感覚を見事に表している。この挿絵では、ジョン・ギルピンが逃げ馬にまたがり、ガチョウの鳴き声、犬の鳴き声、驚いた野次馬を従えています。​
メダルは、机の上など飾るようにチェリー材の入れ物に入っていて、ぶら下げるようにはなっていません。​
メダルの裏には、受賞者の名前と日付と、が刻まれています。​
本に貼ってある、メダルシールはALAstoreにて売っています。24パックで14.5ドル(2000円くらい)で購入できそうです。​

私の思考

シールの絵を問題としました。シールの絵は、ランドルフコルデコットの絵が使われているところまでは記憶にあるが、どの絵本かまでは記憶されているかな?と思いました。私は、メダル=首からぶら下げる をイメージしていました。メダルが机の上に飾るようにチェリー材の入れ物に入っている。首にかけられない。メダル≠首からぶら下げる。読んだときビックリしましたが、私の思考の幅が狭くなっているだけでした。思い込みです。

迷った2問目

カーネギー賞画家賞(ケイト・グリーナウェイ賞)

カーネギー賞画家賞(ケイト・グリーナウェイ賞)を受賞した作家をテーマにクイズを考える。
1.自分の選んだ絵本『オオカミ』
 →
レポートに書いたこと以外まだ調べていない。
  この絵本を題材にクイズを作るが、容易なものを作成。
2.エロール・ル・カイン『ハイワサのちいさかったころ』
 →『おどる12人のおひめさま』を読んでいた時に、家族の言葉より作成。

問題

ケイト・グリーなウェイ賞を受賞した、エロール・ル・カインですが、ミュージカルに使われた作品の絵本があります。さてそれはどれでしょう?
①キューピッドとプシケー
②キャッツ
③ハーメルンの笛ふき   

回答

②キャッツ

劇団四季の「キャッツ」とは

 T・S・エリオットの詩『Old Possum's Book of Practical Cats』から「キャッツ」の台本が作られています。劇団四季では「キャッツ」公演40周年になります。
日本では、『キャッツ ポッサムおじさんの猫と付き合う法』があります。
引用 https://www.shiki.jp/applause/cats/learn_more/origin.html
〇家族が劇団四季の雑誌を読んでいて、「キャッツ」の公演に行きたい。  
  その言葉が問題のきっかけです。

エロール・ル・カインの『キャッツ』は

『キャッツ』T.S. エリオット (著)の本から、絵本の『キャッツ』は3篇、『魔術師キャッツ』は2篇が製作されています。
 エロール・ル・カインの描いた猫。躍動感のある絵本です。
『魔術師キャッツ』はルカインの遺作ですが、他の話も書きたかったそうです。

ケイト・グリーナウェイ賞『ハイワサのちいさかったころ』

ルカインが受賞した絵本を読んでみることにしました。
優しい色合いで、インディアンハイワサは、ノコミスのおばあさんが自然現象について教えてくれている絵本です。日本の自然信仰に通じるような、生き物を慮るような。暖かいものを感じた絵本と感じた。

エロール・ル・カインの原画展

数年前にエロール・ル・カインの原画展がありました。見に行っていました。メモしかありません。しかも、これ何について書いているの?と記憶が戻らないので、その時購入した『イメージの魔術師 エロールルカイン』と『英米絵本のベストセラー40』を読みまとめました。

エロール・ル・カイン

生まれは、シンガポールで、日本軍の侵略を避け、インドにわたり、戦後シンガポールに戻る。その後映画の勉強のため、10代でイギリスへ。祖父母がカナダ人とトンガ人。西洋美術と東洋美術の様々な様式を自然に融合させています。そのため、イメージの魔術師といわれ、パステューシュの才能に恵まれています。
映画を作っていたことにも驚き、『雪の女王』の映画では、背景を自分で描いていた。参考に雪の女王の絵本の書影を見ていただきました。絵本のデビュー作は『アーサー王の剣』です。これは、映画用に作成されたものがきっかけで、絵本になりました。
エロール・ル・カインは、『ね、うし、とら……十二支のはなし』のようなアジア的な絵があります。
『ハイワサのちいさかったころ』では、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞しています。
エロール・ル・カインが下調べをしていた時に、「人と自然を一体とみなし、自然と調和して人と土地が相互依存していることを知っている」という
北アメリカのインディアと同じ意見をもっていたそうです。その後カトリック教徒から、この意見と同じ考えを持つ仏教に改宗しています。

全体の発表から

今回、最後のグループ発表では、グループごとのとらえ方の違いが表れている気がしました。同じ講義で勉強しても着眼点が違い、おすすめの本もそれぞれ違っています。他のグループで紹介されていた絵本も読みたいです。

最後に

最後に今回のゼミは自分のことで精一杯でした。
今回の学習を通じて、文・絵・受賞の有無に注目することによって、楽しむだけではなく、背景も伝えられるように、たくさん勉強することがあること。仲間がいること。すごく支えられた半年でした。

自分の受講目的の、読み聞かせこれでいいのか?問題は、やるべき道が見えてきました。アウトプットに関しては、まだまだ課題があります。
相手に伝えるには、平易な言葉ではなく、解りやすい書き方。
そんな視点で書けているのか?文を書いてこなかった自分に反省と、これから書いていこうと思います。

出てきた本の紹介

『オオカミ』
作・絵 エミリー・グラヴェット
訳 ゆづきかやこ
出版社 小峰書店
『おどる12人のおひめさま』
作 グリム童話 
絵 エロール・ル・カイン
訳  矢川 澄子 
出版社 ほるぷ出版
『魔術師キャッツ』
作: T・S・エリオット 絵: エロール・ル・カイン 
訳: 田村 隆一 
出版社: ほるぷ出版 
『キャッツ ポッサムおじさんの猫と付き合う法』
著: T・S・エリオット
挿画: ニコラス・ベントリー
訳: 池田 雅之
出版社: ちくま文庫
『キャッツ』
作: T・S・エリオット
絵: エロール・ル・カイン
訳: 田村 隆一
出版社: ほるぷ出版
『ハイワサのちいさかったころ』
文: ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー
絵: エロール・ル・カイン
訳: 白石 かずこ
出版社: ほるぷ出版
『英米絵本のベストセラー40』
編著者:灰島かり
編集協力:高田 賢一  成瀬 俊一
出版社:ミネルヴァ書房
『イメージの魔術師 エロールルカイン』
著:エロール・ル・カイン
出版社:ほるぷ出版
『雪の女王』
原作: アンデルセン
文: ナオミ・ルイス
絵: エロール・ル・カイン
出版社: ほるぷ出版
『アーサー王の剣』
作・絵: エロール・ル・カイン
訳: 灰島 かり
出版社: ほるぷ出版
『ね、うし、とら……十二支のはなし』
作: ドロシー・バン・ウォアコム
絵: エロール・ル・カイン
訳: 辺見まさなお
出版社: ほるぷ出版
『ハイワサのちいさかったころ』
文: ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー
絵: エロール・ル・カイン
訳: 白石 かずこ
出版社: ほるぷ出版

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