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絵本探求講座第3期 ② コルデコット賞から選んだ絵本 2

絵本探求講座第3期 ②コルデコット賞から選んだ絵本 

前回の続きというか講義を聞いて、調べたこと、教えてもらったこと、感じたことは

2002年 コルデコット賞受賞 『The Three Pigs』 Wiesner
『3びきのぶたたち』 デイヴィッド・ウイーズナー 作 江國香織 訳 BL出版 2002年10月

2002コルデコット賞 受賞作品

金賞として
『3びきのぶたたち』デイヴィッド・ウイーズナー 作 江國香織 訳 BL出版
オナー賞として
『ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜』ブライアン・セルズニック 作 千葉茂樹 訳 光村教育図書
『キング牧師の力づよいことば ―― マーティン・ルーサー・キングの生涯』 ブライアン・コリアー 作 もりうちすみこ 訳 国土社
『のら犬ウィリー』マーク・シーモント 作 みはらいずみ 訳 あすなろ書房
http://www.yamaneko.org/bookdb/award/us/caldecot/cald00.htm#Cldctt2002  より

自分の選んだ本しか読めてない。
早速借ります。(自分の課題)

『3びきのぶたたち』どんな話に旅したの?

1.『さんびきのこぶた』 グリム童話より

オオカミに吹き飛ばされるまで、三びきのこぶたのお話
オオカミに吹き飛ばされて、枠の外へ
枠の外へ出た時には、写実的な絵にかわります。
物語から自由になったブタたちは、絵本の紙の一枚を紙飛行機にして、紙飛行機に乗り探検しに行きます。
(ここのページがとても素敵です。)
降りた後、こちらに向かってブタさんがこちらを気にしたり。ワクワクしますね。

2.『ヘイ・ディドルディドル』 マザーグースより

『ヘイ・ディドルディドル』の世界です。(ここで絵のタッチが変わります。アニメのような絵)おさらとすぷーんが駆け落ちだ
に合わせて、ぶたたちも逃げ出します。なぜか、一緒にバイオリンを弾いている猫も逃げ出します。

3.『不明』

漫画のような龍のお話の中に3びきのぶたと、猫が入っていきます。(ここは漫画みたいなコマワリがしてあり、白こげ茶で色がありません。)
龍は、金のバラの花の番人をしていて、これから騎士に退治されるのですが、ぶたたちが一緒においでと、外に連れ出します。
金バラをもったりゅうも仲間に加わりました。

物語の外に飛び出した仲間たちは、いろんな絵の中をみるなか、猫がさんびきのぶたの絵をみつけて、レンガのおうちが素晴らしいと、みんなで戻ることにしました。

4.『さんびきのこぶた』 グリム童話より

物語に戻った三びきのブタと猫と龍は、
オオカミが物語通りに演じるが、龍が邪魔し、みんなでご飯を食べようと、物語を終わらせ、幸せに暮らしました。
オオカミは窓の外に座ってレンガの家を見ているようです。

デイヴィッド・ウィーズナーさんの受賞時の挨拶

皆さんへの挨拶があり、その後に、今回受賞の事を話されています。
2002 Caldecott Medal speech for The Three Pigs | David Wiesner (harpercollins.com)
--気づき--
チームでの話し合いの時に出てきて、納得。
受賞時の挨拶が記録として残っていることにびっくりしました。
新しい視点です。一人では気づきません。講座の後に調べました。

バックスバニー

この中から私が気になった点は、Bugs Bunnyの漫画から始まったと書いてあります。バックスバニーとエルマーが追いかけっこしている過程で、映像の外に飛び出し、白い空間立つことになり、周囲を見渡し、アニメの中に戻る。白の空間の空虚な白に魅了された。と書かれていました。

私が子どもの頃、トムとジェリーの30分番組内にバックスバニーが出てきていたと思います。その時に、アニメの枠から出たり逃げるロードランナーや、白い画面に飛び出し、戻っていくシーン。吹き替えはないですが、音と映像で楽しく見ていました。
その要素がこの本に入っているのだと思い、懐かしさと同時に私が好きな理由が分かった気がしました。

アイデア

私は、たくさんの素敵なビジュアルを実現するアイデアを思いつきました。キャラクターが物語から飛び出してきたり。絵が倒れたり、折り畳まれたり、くしゃくしゃになったり、テキストが散らばったり。でも、僕にはストーリーがない。このアイデアを本にしようとすると、いつも同じ壁にぶつかる。物語を作った後、登場人物を退場させて新しい物語に参加させると、読者は最初の物語で何が起こっていたのかわからなくなってしまう。そこで、できるだけ多くの子どもたちが知っている物語を作り、登場人物が旅立つと、読者はその物語から離れ、登場人物の新しい旅に集中できるようにすることが必要だと考えました。

特に、ぶたたちが、あの足で(手で)紙飛行機を折り、自分たちで飛ばす。真っ白な中に、紙飛行機だけが飛んでいる。白いだけに、読者それぞれが想像する白があるのかもしれないと思ってしまいます。
また、紙飛行機が実際飛んでいるように軌跡を描く。映像のように想像力を掻き立てられる。ページです。
そして、シンプルなお話。みんなが知っている、『さんびきのこぶた』です。大人も子供も知っている物語かと思います。なので、ぶたたちの旅先が気になったのかもしれません。

楽しい

『3びきのぶたたち』のレビューで最もよく使われている言葉は、"ポストモダン "です。この本を作っているときに私が一番よく使った言葉は、「楽しい」でした。私が子どもたちと同じように考えていたかもしれない子どもたち、そして今の私と同じように考えている子どもたちと、視覚的な楽しさを共有したいと思ったのです。絵本の魅力は、その堅苦しい形式とは裏腹に、無限の物語へのアプローチが可能であることです。図書館や書店を歩けばわかるように、32ページの絵本は、驚くほど多様な芸術の道を歩んでいる。

絵本の中で起こる、視覚的な楽しさ。小説のように言葉が多くなると、自分の想像力で頭の中に映像を作るが(私の場合)、絵本は、絵と言葉が完成されていて、できれば読み手がいると、より絵本に入り込める感覚がある。素敵な本は、子どもたち、昔の子どもたちも、楽しめる、共通の空間がそこにある。素敵な絵本に出会ったら、大人も昔の子どもに戻り、子どもと一緒に楽しめるのではないだろうか。
そして、絵本は身近な芸術なんだと思う。

注意:要約した個所は太字にしています。英語が苦手なので、翻訳ソフトを使いました。訳や解釈が間違っていてる箇所もあるかもしれません。

講義より

ミッキーさんがみんなの選んだ本を解説してくださいました。もっと沢山お話を聞きたくなり、絵本を手に取りながら見たかった。
やまねこ翻訳クラブさんのリストを見ながら画像を見て、忙しかった。

『3びきのブタたち』では、映像をみてそこから発想を受けた作家さんとのお話でした。本当に絵が動き出しそうで、また、デイヴィッド・ウィーズナーの挨拶にあったように、影響を受けているのがバックスバニー。
なるほど。っと。
私は、本だけではなく、映像も好きだったのだなと思いました。
--気づき--
リストを印刷しておくべきでした。(後日アドバイスしていただきました。ので、リストは、印刷し、紹介された本で知らない本は図書館から借りて読んで、家にある本は、再度読み直し、また勉強したいと思います。)

デイヴィッド・ウィーズナーさんのほかの本は?

今回、デイヴィッド・ウィーズナーさんのほかの本を読んでみました。
↓以外に沢山の本が出ています。

『フリーフォール』 BL出版

1989年コルデコット賞 オナーブック
文字のない絵本 落ち葉の上に乗って旅する。
絵をじっくり見て、絵から物語を読み取る。
ページをめくるたびに、ワクワクして自分の中から言葉が浮かんでくる。
じっくり絵を見たい作品
---品切れで重版見ていらしいです。---

『大あらし』 江國香織 訳 BL出版

嵐がくると、なぜかワクワクする子ども心。
困難も遊びに帰れる視点が楽しい。
---品切れで重版見ていらしいです。---

『かようびのよる』 当麻ゆか 訳  徳間書店

1992年コルデコット賞受賞
こちらは、絵本のそでにあるコメントからスタート。
とっても面白く、なんで気が付かない?とか楽しそうとか色々読んでいる人同士話してしまう。そんな絵本。
https://www.tokuma.jp/book/b502918.html

『おぞましいりゅう』 デイヴィッド・ウイーズナー キム・カーン 作 デイヴィッド・ウイーズナー 絵 江國香織 訳 BL出版 


これが、『3びきのぶたたち』の中に出てくるりゅうの話???と期待して借りましたが、違っていました。残念。
https://www.ehonnavi.net/ehon/12783/%E3%81%8A%E3%81%9E%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%84%E3%82%8A%E3%82%85%E3%81%86/

『漂流物』 BL出版

2007年 コルデコット賞
文字のない絵本。
海水浴場に来ていた子どもが発見するもののカメラに入っていたネガを現像すると、えーっと驚く写真が。楽しいな。
なぜ海の中でカメラは壊れなかったのか、カメラのシャッターは誰が押した?なぜ海に顕微鏡?とかでも面白い。時代を旅するカメラです。
何度も何度もじっくり絵を見たい作品 沢山の?が出てくるかも。
https://www.blg.co.jp/blp/n_blp_detail.jsp

『ミスターワッフル!』 BL出版


2014年コルデコット賞 オナーブック
文字がありませんが、絵が物語っています。
とっても素敵。ユーモアがあり、猫のワッフル・・・
トムとジェリーを思い出します。
こちらも何度も何度もじっくり絵を見たい作品
https://www.blg.co.jp/blp/n_blp_detail.jsp

最後に

今回、コルデコット賞受賞作を探していた時に、沢山の本に出会い、購入した本もあります。過去に受賞されている本は、今でも読み継がれていて、日本の子どもたち、大人たちに愛される絵本なのだなぁと思いました。絵本で悩まれている方の、選書の参考になると思います。時代とともに、絵本の進化。があり、変わらないものもあり、素敵な絵本たちでした。進化と言っていいのかわかりませんが、映像を参考にされた絵本もあり、大人も十分に楽しめる絵本となっています。絵本=つまらない、絵本=こどもの読み物、と思っている方にもぜひ見ていただきた受賞作ばかりかと思います。(翻訳されていない本や、全部は読んでいませんが💦)また、絵本から映画化されるのは、絵本から想像力が掻き立てられ、映像化されると考えると、すごい事なのだなぁと感じてしまいます。すでにこの受賞作品の中には映画化されているものもありますし。
また、一冊の本を調べていくと、背景が少しでもわかると、益々知ってほしい気持ちになります。『3びきのぶたたち』ぜひ読んでもらいたい絵本となりました。
今回の勉強がなければ、より深く知りたいと思わずに読んでいた絵本たちですが、想像力を掻き立てられる絵本の背景にはがあるのことを知り、また、他の方のそれぞれの選書、解説がより深く心にひびき、とても楽しい講座でした。

『3びきのぶたたち』の最後の龍が出てくる物語。原書を見たりして、もう一度探したいと思います。

長くなりました。最後まで読んでいただきましてありがとうございます。



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