深夜 2時42分 母親と

父親について
https://note.com/kerocch_0917/n/n3dfbbe004563

その当時のこと
https://note.com/kerocch_0917/n/n8f53d09e8c7b

僕「あの話したいことあって、部屋来てくれへん?」

母「うん」

僕「あの、おれさ、あのこの前、父さんと話しててさ、別になんか嫌なこと言われたとかさ、じゃないねんけど、今おれがやってることに対して、アドバイスみたいなこと言われて、なんかしんどかってん。なんか限界やと思って、だからやっぱり一人暮らししたいと思ってんねん」

母「なんて言われたん?」

僕「いやなんか大したことではなかってんけど、でも別にそれって今だけじゃなくてさ、高校とか、中学の頃からずっとやねん。なんか大人になるにつれてどんどん心が狭くなっていくような気がするねん」

母「うん」

僕「なんかさ、毎日気使ってさ、怒られへんようにと思って過ごしてるのしんどいし、それでも機嫌が悪いだけでキレられたりとか、それで父さんが家に帰ってきてドアがガチャって開く音だけで緊張するねん」

僕「」

母「」

母「母さんも一緒やで」

母「私もな、何回も家出て行こうと思ったで、毎日3食ご飯作ってるのに、栄養偏ってるとかさ言われたり、父さん帰ってきて雨降ってたん?って聞いただけなんやその言い方はってキレられたりな。

僕「」

母「私はな、息子3人ともが平等に好きやで。(僕)も(兄貴)も(弟)も。でもそれで偏ってるとか言われて、それでもう無理やと思って出て行こうと思って何回も不動産屋いってん。でもその時、(弟)が受験やったからやっぱり子供が一番と思って辞めてんけど」

僕「うん」

母「だから言ってることめっちゃわかる。怒りの矛先、1番目は私で、ほんでその次が(僕)やからな。母さんは一回キレてもう出て行くって言ったから今はもうあんまりなんも言ってこうへんけど、(僕)は関係ないからな。

僕「」

母「私が出て行こうとしてたの気づいてた?」

僕「うん。小学校の頃、旅行行ったやん、ほんで帰ってきた時に2階から母さんが怒鳴れているの聞いてて、なんか先飯作れみたいな、ほんでそのあとドアがガチャって開く音したから出て行ってしまうと思って見に行ってん。結局、母さんは玄関の前で海で使ったビーチサンダル洗ってただけやけど、でもその時ついて行こうと思っててん。」

母「母さんな、子供の頃ずっとおばあちゃんに育てられたねんな(母のプライバシーのため詳しいことは除く)
__それでお風呂入るのにもめっちゃ気使ってさ、時間とか、そんなに湯貯めたらあかんとか言われたりとか、それで結婚してやっとゆっくりお風呂入れるわと思ったら、また(父さん)に湯貯めすぎやとか言われてな。またかと思ってん。やっとしんどいの終わったと思ったのにって」

僕「うん」

母「父さんが若いとき一回仕事もやめて弁護士なるって言った時もな、息子らがみんなが苦労せえへんようにって、お金ずっと貯めててんけど、そんないっぱいちゃうで。でも大学行けるように思って貯めててんけど、それもなおれの金やろ出せって言われて、毎日お酒飲み歩いて全部使ってもてん、(息子たちの)お金どうすんのよって言ったら、大丈夫や、おれが稼ぐからって、で結局みんな奨学金で大学行ってるやん。小さいことはグチグチ言うくせなお金のことなったら何も言わへんやろ?入学金とか食費だって出したことないやん」

僕「うん」

母「だから、出ていきたい気持ちもわかるし、好きなことやったらいいと思うねんけど、ただな、ずっとバイトしてるのは心配やから、期間決めてやってほしい。母さんだっていつまで生きれるかわからんしな」

僕「あの、今までさ、陸上とかもやけど、なんかちょっとコツ掴んだら結構なんでも出来てきてん。でもな絶対上がいるというか、ある程度のとこまでは行けるねんけど、そこからは見上げているばっかりやねん。だから今やってること一回本気でやってみたいと思って、だからちゃんと期間決めてやるし、無理やったら諦める」

母「わかった。でもちゃんと食べなあかんよ」


僕と母は同じ悩みを抱えて今まで生きてきたのに関わらず、ずっと家族という枠に囚われて、真剣に話したことがなかった。そして、ずっと一緒に暮らしてきたのに母について知らないこともたくさんあった。母の人生において僕が生まれてきたことは幸せだったのか、時々わからなくなることがある。でも僕は母の元に生まれて幸せだと思う。

母のことを残して実家を出るということは少し罪悪感があったけれど、今はなんも言われてへんから大丈夫。私も、もしかしたらいつかみんな息子全員出て行ったら1人で暮らすかもしれない。その時は家来てよという言葉を貰ってぼくは家を出た。

僕は地元と引き換えに、素直な言葉を伝えるということがどれだけ大切なのかということを学んだ気がする。僕は今までずっと素直な気持ちを伝えることは恥ずかしいことだと思っていた。

こんな大人になってからそんな簡単なことを学んだせいで、毎日空回りしてしまっているけれど、

それでもできる限り素直な気持ちを伝えていきたい。それは友達に対しても母親に対しても、そして父親に対しても。

その言葉が原因となって嫌われたとしても。



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