私がモネを推す理由

朝ドラで、ヒロインの恋にここまで心を持っていかれると思っていなかったよ。清原果耶と坂口健太郎の瑞々しい演技と細やかな脚本のためか。二人のことを思うと、萌える萌える。

鈍感と言っていいんだろうか。モネが菅波のことをどう思っているのかが中々分かりづらかった。「あなたに会いに来たんですけど」へのほぼ無いに近い反応に、コイツは菅波のことを何だと思っとるんだよ!と多少のイラつきを持って見ていたんだけど、どうやらモネ自身が分かっていなかった、というのが正解だったのかな、と。

「僕は、大学病院を離れようと思っているんです」

菅波の言葉に動揺して思わず手を取るモネ。「違うんです」と言い訳にもならないような、そもそも何を言い訳したかったのか分からないように話し始めて言葉を失う(モネちょいちょい言葉失いがち)。ここで菅波から突然の「どうしたの?」発言。倒れる視聴者。明らかに今までと違う様子から、モネが初めて自分自身の気持ちに気づいたのだと分かる。渡すつもりで手にしたずんだ餅はこの時点で存在感を消す。

前の日、永瀬廉の「それでもいい」砲を鉄壁の守りで拒絶したモネは実妹から”正しいが冷たい”というストレートに心臓に来る評価を受けた。正しいけど冷たい、でもやっぱり正しいよモネ。あそこは間違っちゃいけないところ、みーちゃんがなんと言おうとも私はモネを評価する。

しかし、だ。

大学病院を辞めて登米の診療所に専念することを決めた菅波(貴方に相談しようと思ってたって言葉を聞き逃してた?モネ)に対して離れたくないと思った気持ちを伝えることが身勝手なわがままだと思っているモネ。それは昨日自分にすがって来たりょーちんの姿と重なる。りょーちんを離したその手で菅波の手を取る自分に戸惑い前日のりょーちんとの洗いざらいを話しちゃうモネ。おいおいそれ言っちゃう感じ?

でもね。

そんなことまで言わんでもいいやんというご意見もあるでしょうが、全てを正直に明かすモネのことが私は好きだ。既にみーちゃんから爆弾を投下され心穏やかではない菅波に対して、あの男には言い寄られましたけど行かなかったよと明かされることは良かったんじゃないかな。まぁ劇薬だけどな(笑)。

人生の中で何もかもを馬鹿正直に明らかにする必要はない。でも隠して誤魔化したことが後々ダメージになって返ってくることって結構あるの、そこそこ長く生きてきたら分かるんだ。『おかえりモネ』の若い人たちが迷って悩んで間違うことが今後の糧にはなるだろうけど、見守る視聴者という保護者たちは少しでも真っ直ぐな道を歩いて欲しいなと思うわけだよ。

さて、驚くべきことに「先生が目の前からいなくなっちゃうの嫌だって思ってるんです」まで言っといてこれが愛の告白だと自覚がないモネ。おそらくりょーちんに対して酷いことをしたのに菅波を欲する自分に対して一人反省会をしていたのだと思う。「すみません」と言って手を離すモネ。菅波すかさず抱き寄せて、ハグーーーーッ!

よーーーくやった!菅波!!!やればできる子だと思ってたぞ!菅波!!!

両片思いという訳のわからん状態を日々見せつけられ、悶々と萌え萌えを摂取し続けた視聴者に訪れた祭り。盆と正月とお誕生会が一度にやって来たね!母さん今夜は赤飯かい?

菅波の行動が二人の恋を成立させたのね、尊い。もうこれが最終回でいいです(アカンてwww)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?