村上龍の文章は強い酒だ。

本当は、ドラッグだ、とでも言いたいが経験がないから知らない。美味くも感じないウィスキーのショットみたいな文だ。頭がクラクラして、現実の生活が馬鹿らしくなって、気が大きくなる。現に今、村上龍がオレに乗り移っている。何でも言えそうだ。何でも言ってしまいそうだ。でも泥酔してるときと同じように、やはりどこかに理性というか礼儀というかそんなものが微かに残っているから、変なことは言わない。それがオレのポリシーだ。

そうなると、もう言いたいことは言ってしまったから、特に言うことがない。いまパッと浮かんだのは、人を酔わせる文章はすごい、ということだ。たまに他人のブログを覗くと、自分に酔っている文章ばかりで、腹が立つ。いや、ブログなんてそういうものなのかもしれないし、この記事だってそう思われるでしょう。オレは違う、なんて言わない。肝心なのは、自分だけ酔うなよ、ってことだ。つまらないブログを我慢して最後まで読むと、飲み会のあとで潰れたヤツを介抱してるような気分になる。こっちは冷めてる。一緒にワイワイ酔えればそれで問題はないんだが。もちろん、書くことが純粋に楽しい、とか、書くという行為が自分にとって神聖である、という自給自足型の物書き(もどき)もいるだろう。そういう人はnoteではなく大学ノートに書いていればいい。実際にそんな風に何年も日記をつけてる人をオレは知ってる。誰にも見せないという前提で、だ。それができないなら、わざわざここに書くことの意味を、変に正当化せずに、考えたほうがいい。それを記事にしてくれたらオレは喜んで読む。


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