「小説家志望は黙って小説を書いとけ」は本当か。

「作家を目指すな」というアドバイス

三島由紀夫さん「小説家はなりたくてなれるものではない」

村上春樹さん「文章を書くコツは文章を書かないこと」

村上龍さん「人に残された最後の職業」

保坂和志さん「遠回りと見えるものだけが小説に至る道」

もちろん他にも多くの小説家がいて、その数だけの考えがあります。実際にスティーブン・キングさんは「懸命に努力し、研鑽を積み、しかるべきときにしかるべき助力を得られたら、二流が一流になることは可能だ」と自伝で述べています。その後で「誰のどんな力を借りても、三流が一流になることはできない」とも仰っていますが。

「小説家志望は何も書くな。普通に生きろ」

三島由紀夫さん「実生活の方へ無理にでもすすめてゆく事が将来作家になるにも必要」

村上春樹さん「『なんだ、これならべつに文章なんてわざわざ書く必要もないや』と思えばそれは最高にハッピー」

村上龍さん「もう残された生き方は作家しかない、そう思ったときに、作家になればいい」

保坂和志さん「小説家は、小説を書くことでしか生きられない」

「黙って書いとけ」よりはずっと温かみのある言葉に聞こえます。身も蓋もありませんが、作家になりたいのなら、書くのをやめて普通の生活を送るべきなのかもしれません。恋をしている相手と距離を置いて、遠い街で暮らすみたいに。お互いが本当に必要としているなら、時間がかかっても、きっと二人は結ばれることになる。たとえ望む方へ進まなくとも、それが自分の人生で、なにか別の必然性が見つかると、そう信じたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?