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森のおうち で 「生きる」を見つめる を 見つめるか

このあいだ久しぶりに日常に戻ってきて、魔法の人と、かたこと列車に乗って、安曇野にゆきました。絵本美術館 森のおうちで「いせひでこ絵本原画展」をやっていたので。まだ、やってるんじゃないかな。もう終わるか。(その日は、柳田邦男さんのトークがありました。絵本活動の歴史に残る講演でした。)『たぬき』『あの路』それに『愛蔵版 グレイがまってるから』の原画が。すてきでした。今回、『あの路』は、一階の部屋に展示されていました。ここは、ちょっと特別な所。覚醒する空間。そこに『あの路』の白の世界が展び開けている。絵のひとつひとつから、懐かしいパリの空気がよみがえってくる。行ったことなくても懐かしい。そんな根源的な郷愁に引き込まれて、いつしか絵の中へ、物語の現場へ、吸い込まれてゆく。いせひでこさんの原画の、この透明な臨場感は、圧倒的だ。雪に埋もれるように。孤独がいる。頭の芯がつーんとして。いのちのバイヴレーション。。。そういえば、この部屋には、ガラスアーティスト・三浦啓子さんの作品があります。小さなステンドグラスが二つ。ステンドグラスとは言わないそうで、ロクレールと言うそうです。分厚いガラスを、ハンマーで叩き割って、それをつなぎあわせて創るのだと。その二つのロクレールの窓から、純化された安曇野の光が、ことばの予感のように、白く差し込むのです。それが、いせひでこさんの原画と、共振するのです。今回の、発見でした。。。ああ、でもそれも、もう、ずいぶんと昔になってしまった。今年は、このまま、親しい人たちとリトリートして過ごすのだろう。

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