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inagakijunya
雨
朝から雨である。早朝、激しい雨の音が浅くなった眠りのリズムの隙間に強引に割り込んでくる。
眠い。しかし、起きる時間ではある。雨の日は湿気が身体に纏わりつく。
何が嫌かというと、電動シェーバーで髭を剃る時だ。ベタベタと湿気の纏わりついて剃り味が悪くなる。性能の良い髭剃りが欲しいと雨のたびに思う。雨の朝のささやかなオジサンの願望だ。
昨日は誕生日ということでTシャツを貰った。家計は逼迫している。お金はどうしたんだ?と思うが野暮なことは聞かないことにしている。でも嬉しい。でも歳をとった。なので丁寧に髭を剃ろうと思った。
子どもたちはあいかわらず重たいランドセルを背負い持ち物が多い。雨の日は大変だ。
タオルを持って行くように促す。娘は持っていくという。息子は持っていかないくて大丈夫という。気持ちはわかる。タオルひとつ持っていくのもめんどくさいというあの頃の気持ちを。
しかし、玄関を出ると雨の激しさが増す。タオルを持っていくように再度促す。さすがに降り方が激しいと思ったのか「うん」という。
あまりに激しい雨の降り方になってきたので車で一瞬送ろうかと考えたがやめた。激しい雨の中を濡れながら学校へ行く経験を奪ってはならないというか私がただめんどくさかっただけである。
皆さん雨です。ご安全に。
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