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うまくいかなかった話

初回の結果はうまくいかなかった。
知り合いに腰痛治療を依頼される。自分の中でいちばん得意な手技療法で対応した。緊張する。いや、緊張した。知り合いだからだ。空振りも怖い。それよりも機会をありがとう。きれいな空振りだった。空振りした時の終わり方はどうしたらいいのだろう。次があるのだろうか。この時点で次というのを期待しているがどうかしている。何事も初回が重要なのは間違いない。

症状を聞いて、はて?どうしたものかと動揺し、考えることが苦手なわたしは考えた。考えても何も頭に浮かばない。
だからセオリー通りのことをやって凌ごうとしたが凌げなかったという結果になった。

いつもは介護度の高い高齢者をケアしている。治療には慣れているつもりだが、寝たきり高齢者とそうでない人を治療するのは違いがある。高齢者は効果がでるのに時間がかかり、そもそも何か変化がでるのか?とも思ってしまう。高齢者は身体の変化を感じ取る感覚も衰えている。いや、わたしの方が変化を拾う力が無いのかもしれない。そう簡単に変化は出ないのだ。

通常、多くは施術効果の即効性や持続性の高さを求める。年齢が下がるにつれそれは強くなっていく。

思い返して頭に浮かぶことは緊張しているということを自覚してしまっていることである。
一手、一手、施すごとに効果を確認し変化を感じてもらう手法をとっているが期待するレベルとまではいかなかった。あとは焦るだけである。

相手の期待を必要以上に想起してしまったということ、思った以上の空振りを繰り返してしまったという事。

思惑から外れたことに対応するには、多くの思惑外れを経験するしかないのだろう。


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