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休耕田の活用② / 地方の「負」動産(岐阜で、土に触れる #4)

今回は、次の2つをテーマに書いています。

  • 休耕田の再活用(続報)

  • わが家も直面する、地方の「負」動産


(1)草刈りに勤しんでます


① 休耕田の再活用(続報)

わが家が所有する2か所の休耕田のうち、自宅に近い田んぼは、畑地への転換・活用を進めています。土を盛り上げてこしらえたわずかな畑地では、現在(2023年6月末時点)、次のような作物が育っています。

  • いちじく×2(日本種・西洋種)

  • 枝豆

  • さつまいも

土を盛り上げた畑地(周囲は水没)

それなりの高さの畝を設けたつもりでしたが、梅雨期の雨と水位の上昇などに伴い、畝の周囲が水没してしまいました。。水が引いたら、より高い畝作りに挑戦する予定です。

② 草刈りに勤しんでます(Part.1)

こちらの田んぼ、少し目を離せば、葦を中心に雑草が生えてきます。葦は放置すれば地中に頑丈な根を張り巡らせるので、光合成によって根を成長させないために、こまめな草刈りを行っています。ちなみに、今年は次のような作業を予定しています。

  • こまめな草刈り + 土中にはびこる葦の根の除去

  • 葦の根を除去したエリアで、水没しないレベルの畝を作る(畑地の拡大)

身体を動かしながら、自らの手で、少しずつ作付可能なエリアを拡大する作業は、大変ですが、楽しくもあります。

草刈り前の田んぼ
草刈り後の田んぼ

なお、今後は田んぼの端を掘って人工池をこしらえ、生き物が自由に生息できるエリア(湿地帯ビオトープ)にしようと計画中です。今でも、掘り返して水が溜まったエリア(写真右側)には、トノサマガエルのオタマジャクシが泳いでいます。

田んぼにいたトノサマガエル

③ 草刈りに勤しんでます(Part.2)

暑さが増す5月頃から梅雨にかけて、草たちは一気に成長します。わが家の休耕田も例外ではなく、草ボーボーになります。

草の成長を放置すれば、いずれ種子を飛ばして周囲の田畑に迷惑をかけます。また、わが家のように山間の田んぼの場合、伸びた草地ば野生動物(シカ・イノシシ等)の隠れ場所にもなりかねないため、定期的な草刈りが必要です。

6月初め、父と協力しながら、刈払機で草刈りを行いました。2人で2日がかりの作業でした。疲れた。。

草刈りを終えた休耕田(山間)

ちなみに、その3週間後に確認したところ、再び元のように草たちが成長していました。秋頃、草たちが種子を落とす前に再び草刈りをします。

管理のための草刈りだけでは、ただの「苦行」です。せめて全体の1/4くらいを再活用して、作物を育てたいと思っています。今年は畝作り等の準備に充てる予定です。

草刈りから3週間後の様子
(秋には再び草刈りです)

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(2)地方の「負」動産問題

ちなみに、父は今年(2023年)で75歳。昨年までは私が東京にいたので、草刈りを1人で担っていました。昨年までの草刈りは、「周囲に迷惑をかけないこと」だけを目的とした、何も生み出まない、まさに「苦役」だったそうです(申し訳ない)。。

今年からは、息子(私)と分担しつつ、休耕田の「再活用」を見据えて動いているので、父も楽しんでいるそうです(同じ草刈りでも、「活用」が目的となれば、モチベーションが違います)。

東京から岐阜に戻ったことで、初めてわが家の「負」動産と向き合うことになりました。すると、見て見ぬふりもできない、次のようなリアルな「課題」が見えてきました。

  • 休耕田でも「放置」はできない(管理のための草刈りが必要)

  • 高く成長した雑木林の「倒木問題」(台風等で倒れたら周辺に迷惑がかかる。だけども、伐採にはなかなかの費用が必要。。)

こうした問題は、わが家に限った話ではないはずです。

コロナ禍によって一時的に歯止めがかかったものの、2022年から再び東京圏への転入超過が加速しています。反対に、その他のほとんどの地域は転出超過です。相変わらず、東京圏への一極集中の流れが続いています(2023/1/30, 日本経済新聞)。

多くの人が地方から大都市圏に移り住むということは、その一方には、地方に取り残され、見て見ぬふりをされる(または気付かれもしない)、リアルな「負」動産問題が存在しているはずです。

団塊の世代が後期高齢者を迎えています。これまでは、こうした世代が何とか維持・管理していた「負」動産たちも、高齢化が進めば、否応なしに次世代に受け渡されます。つまり、都市部に移り住んだ次世代に、「維持・管理ができなくなった状態」のまま、「負」動産たちがのしかかる、ということになります(すでに問題は起きているはずです)。

私自身、Uターンして初めて、わが家が抱える「負」動産たちと向き合うことができました。地方から都市部に移り住んだ方たちには、手遅れになる前に、地元に残された「負」動産たちと向き合うことをおすすめします。

(本文終わり)


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