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アラビア砂漠へ「地の果て」を見に行こう

「リゾート」という言葉には、休息地という意味以外に「頼りにするもの/手段/方策」という意味もあります。実際、仕事や思索に疲れた時にはリフレッシュの「手段」としてリゾートに行くことが自分には欠かせません。

これまで自分は、海や山、様々なリゾートに行ってきましたが、先日訪れたアラビア砂漠のリゾートが体験として強烈すぎたので皆にオススメしたいと思い、筆をとりました。

蜃気楼の城

アラブ首長国連邦、首都アブダビ。
アブダビ空港から200km南下した砂漠のただ中に存在するのは「アナンタラ・カスル・アル・サラブ・デザート・リゾート」(Qasr Al Sarab Desert Resort by Anantara)。「蜃気楼の城」という意味の五つ星ホテルです。

アラブ首長国連邦ではドバイが有名ですが、あえて行き先はアブダビの南部。人の手の入らない、ひたすら砂漠が広がるアラブリゾートへ…

成田空港からアブダビ国際空港へはエティハド航空で直行便が飛んでおり、真夏のオフシーズンなら一人わずか8万円弱で行くことができます。

アブダビ国際空港に着くのは早朝で、そこからタクシーで南下します。
空港にはタクシー乗り場があるのでホテル名を伝えれば連れて行ってくれます。私が行った時にはドライバーもホテル名が分からなかったみたいでしたが、スマホのGoogle Mapを見せながらコミュニケーションすれば問題ありません。距離があるので片道2〜3万円ほどかかります。
(帰りはあらかじめシャトルタクシーを手配しておくことをお勧めします。私はLimoUAEから予約してノートラブルでした)

延々と走れど、ひたすら、砂、砂、砂・・・
そして2時間ほど走るといよいよ見えてきたリゾート。

まさに、「蜃気楼の城」。

あたり数百キロ、ほとんど何もない、正真正銘の砂漠の真ん中に存在するリゾートです。

砂漠に広がるリゾート

ホテルのロビーから一歩テラスに出れば広がるこの光景。
砂漠ゆえに当然ですが雲ひとつない景色とも相まって、「地の果て」に来てしまったという感情が高まります。

朝食をいただくレストランから見える景色も、ひたすら砂漠です。

部屋もアラビアの雰囲気に包まれています。写真の一番安いカテゴリの部屋だと1泊3万円前後と意外とリーズナブル。

リゾート内は灌漑がきちんとなされており、意外なほど水と緑に溢れています。砂漠の中のオアシス。

さて、こんな砂漠のリゾートですが、砂漠のど真ん中なのにプールがあります。これがまた広くて快適で、リゾート内での滞在中はずっとプールでゴロゴロしてました。

イスラムの国ではありますが、リゾート内&外国人限定で、お酒もOKです。

意外と水は冷たくて、体が冷えたらプールサイドにあるジャグジーに浸かっていました。

砂漠のど真ん中でプールに入るだけでもおかしい体験なのに、そこで冷えた体をジャグジーで温めるというのは輪をかけて意味不明で、なんだか笑ってしまいます。

他にもホテルの施設の一つ、サンセットラウンジです。ここでカクテルをいただくこともできます。

ロビー付近の窓には、ラクダのレリーフも。

実際、ラクダに乗ってサンセットを見るために砂丘を登りました。

このリゾートでは色々なアクティビティが用意されており、サンセットのラクダ騎乗、サンライズツアーは参加必須だと思います。チェックイン時に一覧を見せてもらい予約しておきましょう。

夜もいい雰囲気です。

アラックを飲みながら水タバコ(シーシャ)を楽しんでいる間に夜も更けていきます…

「地の果て」で朝焼けを見つつ思うこと

朝には、夜明け前から砂丘を登り、サンライズを見に出かけました。

ただひたすらの静寂の中、美しい砂の丘陵から日が昇ります。

その美しさ、神々しさに、少しの涙が流れました。

 * * *

なぜ僕はそこまで感情を動かされたのでしょうか。

ひとつには、見たことのない景色に単純に感動したということがあります。これまでの旅で見てきた、整った都市、歴史を感じる遺跡、美しい海。それらの景色とはあまりに「異質」な砂漠の朝焼けは魂をゆさぶるものだったことは間違いありません。

ただ、それ以上に、砂漠という生物が生きていくにはあまりに過酷な環境にもかかわらず、ゲストが快適に過ごすことができるようにしようと隅々まで行き渡っているスタッフの配慮、そしてそれを支えるテクノロジーに感動した、ということが大きいように思います。

自動車、エアコン、水回り、無線通信、食材のロジスティクス・・・それらテクノロジーが人の想いと共にあるからこそ、このような場所が「リゾート」として人に癒しをもたらす「手段」になり得ている。

人の叡智に触れることができる、それこそが僕がこのリゾートに惹かれた理由だったのかもしれません。

また、ここに来たいと思います。

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