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No.17 本音とパフォーマンスの経営に気をつけろ!

これまで何度か「本音と建前の経営」ではダメで、「本音と本音の経営」を目指すべし、という内容で書いてきました。

過去の投稿を読んでいない方のために簡単に書くと、経営には利益に直結する経営目標と、直結しない経営理念があります。
多くの会社は、悲しいことに経営目標が本音で、経営理念は建前になっています。これを「本音と建前の経営」と呼んでいます。
でも本当に優れた会社は、経営目標にも、経営理念にも、両方本音で取り組んでいます。これが「本音と本音の経営」です。

ところが最近、これらの間の状態があることに気付きました。

それが「本音とパフォーマンスの経営」です。

「本音と建前の経営」をしていた会社が変革しようとした結果、「本音と本音の経営」の理解ができずに陥る状態です。

「本音と建前の経営」をしてきた会社は、今のままでは社会から取り残されます。放置していると採用にも悪影響を及ぼします。
そこで「本音と本音の経営」を目指します。
ところが、考え方を根本から変えなければ、経営理念に本音で取り組むことはできません。
その結果、経営者が派手なプレゼンで、あたかも心からそう思っているかのように見せるのですが、結局ただのパフォーマンスに終わってしまうのです。

パッと見は本音で取り組んでいるように見えるので、それなりの成果は出ます。でも分かる人には分かってしまいます。

本音とパフォーマンスの経営の事例

私が経験した2つの会社の事例です。

1つ目の会社では、世間で改革者と言われる人がトップに付きました。そして、経営理念や風土など、利益に直結しない部分の大切さを説いていました。
そして少しずつ現場に浸透し、今ではそこそこの効果が得られています。
でもその方は、言葉の端々で、「表向きそうやっていれば」と明らかに取れる発言をしており、私は完全に冷めてしまいました。

2つ目の会社は、方針発表用の派手なスペースを作り、毎回そこでトップが経営理念を熱心に説きます。環境に対する取り組みをする会社なので、特にその点を熱く語ります。
でもその方は、普段の業務で、本気で環境に取り組んでいる様子はなく、どうもパフォーマンスに過ぎないように見えます。(明らかにおかしい事例があるのですが、事情があり今は伏せておきます。)
こちらは確信まではいっていませんが、そのように見えるのはやはりマイナスです。徹底した行動で示してほしいです。

なので、「本音と建前の経営」よりはベターですが、何だか騙されたような気分になるので、あまり良い気はしません。
うわべだけの本音では、本当の改革はできません。いつかボロがでます。
みなさんも、「本音とパフォーマンスの経営」には気をつけましょう!


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