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No.23 登場人物⑥ APOLLO SOUNDS(阿部さん)/垂水佳菜さん/畠山地平さん/吉岡渉さん 編

APOLLO SOUNDSといえば現在はSMTK、君島大空くん、CRCK/LCKSなどを中心に、菊池成孔さん、角銅真実さんなどを擁したレーベルである。

石若駿さん、小田朋美さんをはじめ、福永が活動しているCM・映像音楽分野でも大活躍しているプレイヤー/作家が多く関連している。
インディでありながら(むしろ、だからこそ)日本の、凄腕のとんがった音楽家たちが集う場所、という印象だ。

実を言えば福永は「No.23」を提げて半年近くを営業に費やした。
40社以上に連絡をしたものの、殆ど引っかかることはなかった。
稀にミーティングをさせていただけるものの、条件合わず。
世の中大概そんなもんなので、あんまり気にしていなかったものの、それなりにはもんやりとする日々が続いた。

APOLLO SOUNDSは上記の通り日本指折りの鋭さを持つフィールドである。
なので最初期の段階でご連絡はしていたものの、音沙汰がなく諦めていた。
しかし、最初にご連絡をしてから半年が経過したある日、突如お返事を頂いたのである。

福永は殆ど自分で活動してきた。
人に何かを依頼することって、あんまりなかった。
だから、今回のリリースは新鮮だ。
それは、今作を流通する段階となった際に自分に課した目新しいテーマでもあった。

従って、つまるところ、あんまり勝手がわかっていない。
わかってないくせにやや頑固なところがある福永は、所々厄介な人間だったような気がしている。(ごめんなさい。)
そんなヒゲの曲がった人間を、寛容なテーブルと凛々しい感性でもって
リリースまで導いてくださったのが、APOLLO SOUNDSの阿部さんなのであった。

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垂水佳菜さんとはAPOLLO SOUNDSの阿部さんを介して、アーティスト写真の撮影でお世話になった。
「福永さん私服もヒゲも変わってますから、喫茶店などで、サクッと撮ったら充分良い感じなのでは?」
そんな提案が浮上していた折である。今、客観的に事柄を眺めると、極めて真っ当な方向性だと思われる。
ところが厄介な福永選手は突然、企画書を練り上げて提出、バチバチの写真撮影を提案したのだった。
なにしろ、阿部さんに教えていただいた瞬間から、垂水さんの写真が大好きになっちゃったのである。

そうこうして撮って頂いたのがこれらの写真だ。

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ことの発端はどう考えても福永のわがままだったのだが(すいませんでした。)垂水さんはノリノリで撮影にあたって下さった。

月間20〜25件の撮影を受け持っているという。明確に多忙の、売れっ子写真家である。
にも関わらず、一件一件の撮影を真に楽しんでいらっしゃるように感じられ、一枚一枚のショットを実に大切にしていらっしゃるように感じられた。

出来栄えはといえば、見て頂けばわかる通りの素晴らしさである。
写真を見た友人の言葉を借りるなら「今はもちろん、十年後に見たら改めて感動するような写真」本当にそう思う。

HPやSNS、サブスクリプションをはじめ、様々な場面で使用させて頂いている。


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畠山地平さんは自身もアンビエント(ギター・ドローン)アーティストでありながら、マスタリング依頼を引き受けている。
彼もまた、阿部さんが引き合わせてくれた方の一人である。

マスタリングは畠山さんのプライベートスタジオで行われたのだが
憧れのあの機材にこの機材で、福永は終始鼻息が荒くなっていた。

仕事として引き受けて下さったはずではあるものの
福永のあれしてみたい、これ試してみたいに一緒になって遊んでくださり
曰く「アナログ仕込みをこんなに丁寧にやることって...まずないですよ!」

作曲・演奏・ミックスまで自分でやっていると、いよいよ何が良いのやらわからなくなってくる。
客観的なポイントから仕上げのニスを塗ってほしい。
これはミックスまで行う音楽家にはあるあるの感覚だったりするのだが
そんな内容に大きく頷いてくださるのは、自身もアーティストとして活動・活躍していらっしゃる畠山さんならではだろう。

極めて微細な調整を経て、アナログ質の粒子を得たサウンドは
福永が試しにマスタリングしてみたものと比べて、各楽器に無理がなく、伸び伸びと鳴っている。
マスタリング、お願いしてよかった。
曲が、楽器が、余裕を得た空間の中で元気そうにしている。

作業をしながらも機材について、サウンドについて、様々な雑談をさせていただき、ホクホクした気持ちで帰路についたことを覚えている。


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吉岡渉さんも、阿部さんが繋げて下さったデザイナーの方である。
西脇さんに描いて頂いたイラストだけを持って、あとはノープランだった福永は、なんとCDジャケットについては文字情報をお送りしたのみである。

あとは吉岡さんがイラストを用いてジャケット全体やCD盤面をデザインしてくださり、2パターンの仕上がりから好きな方を選ばせて頂いた、といった次第である。

実を言うと吉岡さんとは一度、複数人のちょっとした飲みの場に合流させて頂いたものの、ゆっくりお話ししたことはまだない。
いつか是非お話しさせて頂きたいと思っている。

「No.23」はやや独特なのだが、CDの中、本来歌詞が書かれるべきところに歌詞は書いておらず、びっしりと使用楽器や録ってきた環境音の種別が記入されている。
周りからは「これ、誰が読むの?」なんて言われたりしつつも、福永がまたもわがままを押し通し
「これは萌えポイントですので…!」なんて言ったものだ。
こういった趣向を楽しめてしまうそこのアナタとは、良いお茶が飲めそうな気がする。
そんなこんなで、やや奇妙な文字情報となってしまったデータを綺麗に具現化下さったのが吉岡さんなのである。

こうなってくるともう、ぜひとも、CDを手に取っていただきたいと思う。
時代に逆行していることは百も承知しつつも。

画像3


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2021.06.23リリース
福永健人1st EP「No.23」
様々な形で運営・参加してくださった、APOLLO SOUNDS阿部さん、垂水佳菜さん、畠山地平さん、吉岡渉さんの紹介でした。

ありがとうございました!

No.23特設ページはこちら
https://fukunagakento.themedia.jp/posts/18136932

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No.23 登場人物④ yuma yamaguchiさん 編
No.23 登場人物⑤ konore / 今給黎明子 / 西脇一弘さん / 鈴木慶一さん 編

「No.23」セルフライナーノーツ(全曲解説、制作エピソードなど)



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