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一日散歩きっぷの旅 ~室蘭本線末端区間~

初めまして!今日は一日散歩きっぷというフリーきっぷ(土日祝のみ利用可、2540円)を使って、札幌から約1時間で非日常を体験できる室蘭本線の末端区間に行きました。
室蘭本線の末端区間は岩見沢~苫小牧間のおよそ70キロほどの路線で昔、炭鉱が盛んだった頃、採掘された石炭を輸送する重要な路線であったのですが、現在は営業係数が△1228(平成30年度沼ノ端~岩見沢間)となっている超が付くほどの赤字路線です。黒字路線がないJR北海道とはいえこの営業係数ではいつ廃止になってもおかしくはないということと、まだこの区間を走破したことがないという理由からこの旅にでました。
※営業係数とは100円稼ぐのに必要な経費のこと。なのでこの路線の場合は100円稼ぐのに1228円かかるということです。驚きだね!!

まずは札幌11時34分発の岩見沢行き167Mに乗って岩見沢へ。車両は通勤型ロングシートの731系。

江別を過ぎた辺りから石狩平野の稲作地帯をひた走ります。

そしておよそ1時間で終着の岩見沢に到着。


かつて岩見沢は鉄道の要衝として機関区が置かれるほどの大きさでした。今でも運転所などがあり構内は広く、昔の名残りが感じられます。
現在の岩見沢の駅舎は大変綺麗ですが、2000年に漏電による火災で駅舎が焼失し現在の駅舎になりました。駅舎下部はレンガ造りの味のある駅舎で2009年にはグッドデザイン賞を受賞しました。

そしてここからいよいよ室蘭本線の末端区間の列車に乗り込みます。岩見沢12時45分発苫小牧行き1469Dに乗車。
北海道の地方では見慣れたキハ40がお出迎え。これを見ると非日常って感じがするんですよね(笑)

岩見沢を出ると函館本線と別れて南へ。稲作地帯を走り栗沢、栗山と抜けるとある程度人が乗っていた車内は閑散とし始める。乗車率は約20%といったところか。
そして、およそ45分程で沿線の主要駅で石勝線と分岐する追分に到着。この駅もかつては鉄道の要衝で機関区があった駅です。現在も特急が停車する安平町の中心駅となっています。

そして、岩見沢から約1時間半程で終着の苫小牧に到着。結局岩見沢から苫小牧まで乗り通したのは自分ともう2.3組くらいだっただろうか。途中駅の栗山で乗客の6.7割程が降りてった(岩見沢へ通学の学生さんが多かった)ので需要があるのはせいぜいこの区間くらいなのだろう。

最後にまとめるが、かつては炭鉱で賑わいを見せていた室蘭本線末端区間の沿線だが炭鉱の衰退とモータリゼーションの影響で苫小牧~岩見沢までの直通列車は現在は1日に上り7本下り6本の運転にとどまっている。そして観光路線でもなく極端な赤字区間のため、いつ廃止になってもおかしくはない状況です。紅葉が彩る秋、週末に一日散歩きっぷを使って札幌から約1時間余りで非日常が体験できる室蘭本線苫小牧~岩見沢間に是非行ってみてはいかがでしょうか。

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