「個人の内面も、集団も、多少は不協和があった方がうまくいくかも」

一人で考えるより、仲の良いグループで話し合うときの方が極端で危険な結論になることがあります。

これを心理学では『集団思考』と言ったりします

集団思考は、集団内に考え方や価値観が似た人ばかりいるときは、お互いの意見を強め合うからだとか、集団の中ではより極端な意見を言う人の方が目立ってリーダーシップをとりやすいので、そういう意見に引っ張られるからだとか言われています

これを防ぐために『仲の良い集団で話し合うときは、反対意見を言いそうな、その集団とは少し違った考え方の人をわざと入れておくと良い』と言われています

さて、私達多細胞生物は、単細胞生物から見たら、ものすごく仲の良い集団みたいなものです。

その集団のなかで『その集団とは少し違った考え方の人』の役割を担っているのは脳かもしれません。

例えば、休みの朝に私の脳が「休日は有意義に過ごせー」と叫んでいるのに、私の身体が「やだー、寝ていたい」と布団から出るのを拒否していることがあります。

ここでもしも、脳の意見に全身が賛成して勉強やら運動やらを全力で行うと疲れ切ってしまい休みの意味がありませんし、身体の意見に脳が賛成して一日中寝ていたら、体の調子が悪くなり、休みが終わってもだるさを感じたりして、やっぱり休みの意味がなくなります。

脳と身体が相反する意見を持つことで、適度に休んで、適度に活動することが可能になるのだと思います

もちろん休みに入る前の体調によって、どれくらいが適度かは変わってきますので、脳と身体が違う意見を持ちながらも、お互いよく相談して妥協しあったりすることも大事です。

このように『異なる考え方をしているけれども、よく相談して、ときには妥協する』のが大事なのも個人の内面と集団で共通していますね

個人の内面も集団も、多少は不協和を作るのがうまくいくコツかもしれません。

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