ドット絵折り紙

 新型コロナウイルス流行で学校も休校となり、時間を持て余しているお子さんも多いことと思います。ということで、簡単で個人でもご家族でも作れる折り紙作品をご紹介したいと思います。

 要するに、正方形を平面的にたくさんつなげただけの単純な代物ですが、いろいろなものが作れます。題材となるドット絵は、「(キャラクター名) ドット絵」で検索すればいろいろヒットしますし、アイロンビーズや刺繍などの題材も流用できます。

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 筆者はこんな感じで、ゲームのキャラクタやら国旗やらモンドリアン風の絵やら、ぼちぼち作っています。頭を使わずに折れるので、仕事の合間にちょいちょい作るのに大変向いています。

 用紙は正方形でなく、2:3の長方形を使います。筆者はかなり細かく切った紙を使っていますが、小さなお子さんなどの場合は15cmの紙を6等分(2×3)に切って使うのでもよいと思います。

 折り方は下図に示す通り。差し込むだけなので、最初はしっかりしませんが、卍巴に何枚も組んでいくと安定します。図では4×4サイズですが、いくらでも大きく作れますし、正方形以外の形に仕上げることも可能です。

ドット絵折り紙

 写真でも折り方を載せておきます。まず2:3の長方形を切り出します。ここでは、正方形から6枚の用紙を切り出しています。

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①縦に半分の折り目をつけます。真ん中は折り目をつけない方が、仕上がりがきれいです。

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②今つけた折り目に合わせて山折り。1:3の長方形になります。

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③用紙をひっくり返し、下の写真の線で谷折り。

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④これでユニット①枚が完成。これをたくさん折ります。

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⑤裏側中央のすきまに、もう一枚のユニットのフラップを差し込みます。

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⑥同じ要領でもう一枚差し込む。

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⑦さらにもう一枚を差し込み、全体を卍巴状にします。こうすると全体がかなり安定します。

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⑧勢いに乗ってバンバン作ってサクサク組みます。36枚組んだところ。はみ出した正方形を三角に折り、すきまに差し込んで隠します。

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⑨こうなります(左)。裏返すと、市松模様が出来上がり(右)。

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⑩これで普通は完成ですが、ただの市松模様だけでも寂しいので、風車でも作ってすきまに差し込んでみます。

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⑪出来上がり。

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 頑張れば、下のようなQRコードなども折れます。33×33で1089枚を連結させた、大変頭の悪い作品です。一辺が41cmもありますが、スマホで撮るときちんと機能しました。QRコードすげえ。

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 このサイズでも全く安定で、持ち上げても振り回しても分解しないほど丈夫なのは、本作品のひとつの売りです。

 いろいろなキャラクターなどを作るもよし、カラフルな模様の用紙をつなぎ合わせてパッチワーク風に作るだけでもなかなかきれいなものです。みなさま楽しんでいただければ幸いです。

 なおこの他、ひし形バージョンや六角形バージョン、カイロペンタゴンタイルバージョンなど、別形状の応用編も考案しております。こちらも、機会があったら紹介したいと思います。


(注記)この作品は本当に筆者のオリジナルか――といわれると正直わからず、単純な作品なので先行例はあるかもしれません。コンセプトとして似たような作品は、Stéphane Gigandet氏の「Origami Pixels」がありますし、QRコードの折り紙は東大の折り紙サークル「Orist」でも制作されています。まあこれらとは折り方も違いますし、用紙を切り出さねばならない面倒さはあるものの、よりシンプルな折り方で丈夫でもあるので、棲み分けはできるかと思います。

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