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1時間10万円の会話 その価値はどこにある?

これは実際に私、林健太郎とこれから一緒に仕事をしてみたい、サービスを受けてみたいと思われている方への情報です。あまり世の中的に語られることのないコーチングや研修にかかるお金のお話です。

2019年3月まで、私はすべてのサービスに時間あたりの単価を設定してお仕事を請け負ってきました。
その単価とは、1時間あたり100,000円(税別)です。

企業向けコーチングの業界標準であると私が考える金額は、1時間あたりおよそ30,000円から100,000円の価格帯ではないかなと考えているので、私の金額は高めだと認識しています。

上の金額帯の幅が比較的広いのは、企業向けのコーチングや研修では対象者や案件が異なるため、用向きによっては高額になることもあるということを示唆しています。

ここから先は、コーチングの単価に絞ってお話を進めていきますが、基本的な考え方は研修も同じだと考えています。

30,000円程度で流通しているコーチングは、ビジネスコーチングという分類に入るもので、これは、リーダー、マネージャーといった職種の方々の目先の課題や問題の解決に第三者であるコーチが介在し、成長や変化、学びを促すものです。

また、グローバル企業で多いのですが、リーダーシップ研修の一環として学びの促進のためのコーチングセッションを付随させる場合も、30,000円〜50,000円程度の時間単価が適用されることが多い印象です。

これも私の私見ですが、50,000円を超えてくると高額案件と言われる部類に入ってくると思われます。いわゆるエグゼクティブ・コーチングと呼ばれる領域です。少し前の世界的な相場は、50,000円〜70,000円前後だったのではないかと思っています。
こちらの場合は、先述の「目先の課題や問題解決」という一時的な費用の拠出ではなく、広義に採用などを含めた「人材&教育コスト」という中長期的な予算計上が見えてくる金額帯です。

ざっくり言うと、現存する人材をキープして働いてもらうか、新しい人材を採用するかという選択肢の中で、前者の可能性を見据えてコーチングや研修を導入するという考え方です。
この場合、例えばコーチングで考えれば、全12回程度のコーチングで行動変容を起こせる可能性があると考えると、70,000円x12回=840,000円といったレベル感の投資となるわけですが、これが採用コストと比較したときに見合うかどうか、といった予算の考え方になったりします。

100,000円という単価でのコーチングというのは、また趣が異なり、こちらは経営幹部や経営者自身へのコーチングという領域に足を踏み入れています。
経営を次のレベルに持っていきたいと願う経営者や経営層が新たな気づきを得て、会社全体を次のレベルに引き上げるための準備をするお手伝いで、イメージとしては経営コンサルに近い領域です。
必要に応じて助言もしますし、コーチング以外で必要なツールも柔軟に活用しながら、ビジネススピードに合ったサービス提供をします。
わかりやすくお伝えするなら、半年〜1年間程度の期間で経営戦略部長や人事部長の役割を肩代わりしていくようなイメージです。

この場合のコストの考え方は、例えば経営戦略部長や人事部長といった役割をプロパーで1人採用するコストとの見合いになってきます。このレベルの人材を雇うときに発生する年間数千万円の予算との見合いで、コーチが起用されるということになります。また、コーチング単体の提供ということにとどまらず、経営会議のファシリテーションやチームビルディング、理念の策定なども提供業務の中に入ってくるケースもあります。
そう考えると、1時間あたり100,000円という金額の妥当性が出てきます。
外注費として計上できて、成績が上がらなければいつでも契約終了できる手軽さもありますので、内製化の手前のプロセスとしてご検討なさる企業様が多いのが特徴です。

私、林健太郎は2019年4月よりギフトエコノミー制の課金方法を採用することにしました。
ギフトエコノミーとは、見返りの対価を事前に合意せず、サービス提供後に「得られた価値」において金額を決めてお支払いいただくという方法を意味しております。

とはいえ、ある程度費用感のイメージや業界水準の例示がないと意思決定しづらいと思いますので、このような形で金額の通例を示させていただいております。

最後に私の思いや願いを少しだけ。
「ウチの会社は10万円の単価は出せないから林さんのサービスを受けられない」といったお話がもしお客様からあったとしたら、私としてはとても悲しく感じます。そういった企業こそ必要な場合も多くあると思います。
また、私自身がサービス提供する中で「この金額ではここまでしかできません」といった線引きをしてサービスを制限するのも、変化を起こすことを考えたときに矛盾していることだと思います。

別に生活レベルを下げたいわけでも、利益を放棄しているわけでもないのですが、金額ありきでサービスを受けられない人がいらしたり、金額により私が本当は提供したいことが提案できなかったりという歯がゆさを感じているなら、いっそ定価を排除して、お客様との対話や実際の取組みの中で合意していくことができたら、双方より幸せな形でメリットを享受できるのではないか、そんなことを考えました。これは前例がない、壮大な人生をかけた実験です。

そんなことで、少しわかりにくい課金方法でご迷惑をおかけすることもあると思うのですが、みなさまがふさわしいと思った金額や、対価に見合う金額、私がこの活動を続けていくことを支援するための金額など、様々な解釈で意思決定していただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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