#58 Paul Desmond 「Summertime」

アルトサックス奏者 Paul Desmondから一枚。

Paul DesmondはWest Coast(西海岸) Jazzを代表するプレイヤーで, Dave Brubeckの名曲「Take Five」での演奏が特に有名です。

彼の優しい音色と繊細なプレイは他にはない魅力を持っていて, Charlie Parkerなどが活躍したBopスタイル全盛においても独特の存在感を放っていました。

このアルバムは1968年に大編成をバックに録音したもので, アレンジはDon Sebesky, メンバーにはHerbie Hancock, Ron Carterなどをはじめとしたオールスターを配するなど非常に贅沢な作品になっています。

あえて”大編成”と表現したのはいわゆるビッグバンドとは編成や音楽性が大きく異なっているためです。Paul Desmondのソフトな音に調和するようにアンサンブルが組まれていて, とても聞きやすいサウンドになっています。

選曲も「Someday My Prince Will Come」や「Autumn Leaves」,「Summertime」といったスタンダードをはじめBeatlesの「Ob-La-Di, Ob-La-Da」などバラエティに富んでいます。

アレンジも素晴らしく梅雨前のさわやかな季節に聞きたくなるアルバムです♪

また, 同じチームで翌年録音されたアルバム「Bridge Over Troubled Water」は全曲Simon & Garfunkelのカヴァーが収録されていて, こちらもおすすめの一枚です。

ぜひ聞いてみてください♪

Paul Desmond 「Summertime」

1. Samba With Some Barbecue
2. Olvidar
3. Ob-La-Di, Ob-La-Da
4. Emily
5. Someday My Prince Will Come
6. Autumn Leaves
7. Where Is Love?
8. Lady In Cement
9. North By Northeast
10. Summertime

Alto Saxophone – Paul Desmond
Bass – Frank Bruno (3), Ron Carter (1, 2, 4～10)
Drums – Airto Moreira (1, 6, 8), Leo Morris (2, 4, 5, 7, 9, 10)
Flute, Bassoon – Bob Tricarico (3)
Flute, Oboe – George Marge (3)
French Horn – Jim Buffington (2, 4, 5, 7～10), Ray Alonge (1, 2, 4～10), Tony Miranda (1, 2, 4～6, 9)
Guitar – Bucky Pizzarelli (3), Eumir Deodato (8), Jay Berliner (7, 8, 10), Joe Beck (1, 6)
Marimba – Joe Venuto (3)
Percussion – Airto Moreira (3, 7, 10,), Jack Jennings (7, 8, 10)
Piano – Herbie Hancock (1, 2, 4～10)
Trombone – Bill Watrous (1, 2, 4～7, 9, 10), J.J. Johnson (7, 8, 10), Kai Winding (1, 2, 4～10), Paul Faulise (1, 2, 4～10), Urbie Green (2, 4, 5, 7～10), Wayne Andre (1, 2, 4～6, 9)
Trumpet, Flugelhorn – Burt Collins (2～5, 7～10), Joe Shepley, John Eckert (1, 2, 4～6, 9), Marvin Stamm (1, 2, 4～10)
Vibraphone – Mike Mainieri (7, 8, 10)