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130円の使い方

こんばんは柔道整復師の村木です。

先日130円を使っただけで
色々考えさせられたことが
あったので
思い出に書き綴っておきます。

結論をざっくり言うと
こんな感じです。(笑)

でも実は少々書き足りなかったのでこちらにもう少し詳しく書きます。


東京で今シーズン
初雪が観測された夕方

小雨がサーっと降る中
僕は職場近くの
自動販売機の横を通りすぎる。


自転車を横に置いて
ジュースを買おうとしていた
少年(推定6歳前後)は


自動販売機に
何度も小銭を入れては


返却レバーを押し

それを何度も繰り返している。


最初は
「小銭が反応していないのか?」
と思った程度だった。


3分後、用を済ませて
来た道を戻って来ると
まだその少年は
同じことを繰り返していた。


さすがにおかしいと思った僕は



不審者と思われないように
注意しながら


「ジュース買えないの?」


と声を掛ける。


自転車もヘルメットも
服もビショビショ。



大人でも寒いと思う気温の中


かぼそい声で


「…大丈夫です。」


と。


どう考えてもおかしい。



さらに踏み込んでみようと決め


「小銭が反応しなかったの??」


「大丈夫です。」


「お金が足りなかったの?」


「大丈夫です。」


「何か飲みたいものがあんの?」


「大丈夫です。」


少年は「大丈夫」の一点張り。


もうこの時点で
何か買おうとしていたのは確信に変わる。



「どれか買ってあげようか?」


「大丈夫です。」


もう多分この手の質問ではダメだと思い、「あたたかい」と表記されている飲み物を


端っこから指をさして
聞いていくことにした。



「これ買おうとしたの?」

1本目の「お茶」は
首を横に振られた。



2本目の「コーヒー」も
首を横に振られる。



3本目の「カフェオレ」






首を横に振らない。


「ん?これが飲みたかったの?」


もう一度尋ねる。





”コクッ”




と、何も言わず一度だけ縦に振る。


とても恥ずかしながら
首を縦に振った少年。



そのあたたかいカフェオレを買い

「ほら!今日は寒いよなぁ〜」

と、言いながら手渡した。



すると少年は”ニッコリ”と笑ってくれた。



頭をポンと叩き

「寒いから早くおうちに帰りな!」


そう言うと少年は自転車にまたがり

帰っていった。



その瞬間

僕の過去の記憶が蘇る。


僕自身が小学生の時に


友人たちと小学校の近くで
遊んでいると


軽トラで石焼き芋を販売した車が


時々現れていた。




ある日みんなで

「焼き芋買おうよ!」となって

焼き芋屋のおじさんに

みんな小銭をジャラジャラと渡す。



しかしその日、僕は

お金を持っていなかった。



それに気づいたおじさんが



「今日はいつも買ってくれるサービスだ!」


と、1本僕にサービスしてくれた。


とても嬉しかった記憶がある。



そんなこと
さっきまで忘れていた記憶。


でも鮮明に記憶には残っている。



少年は若き日の僕のようだった。



130円は大人にとって

大したお金ではないかもしれない。

でも少年にとっては

とても大きなお金だったかもしれない。



巡り巡って僕は

あの日、焼き芋で得したお金を

この少年に使ってあげられたのかもしれない。



ここ最近使ったお金の中で

とても気持ちいいお金の使い方だったかもしれない。



自己投資
勉強
プレゼント
外食
洋服

色々お金の使い方はあるけれど

やっぱり少年のために使った
この130円は


130円以上の価値があったのかもしれない。




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