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遅すぎる朝食

12月も半ばに差し掛かろうとしているのに、今日は気温が高かった。

こういう冬の日は地元にいた頃も何度かあった。初雪が降ったあと数日間くらいは急に気温が上がって、雪が完全に溶ける。

こんな陽気の日はモコモコに厚着をして、俺のコンバーチブルのルーフを全開にして、山側の環状線をドライブするのに持って来いだ。

しかしながら、俺は横浜に行くときに車を実家に置いてきてしまった。

お父さんの話では乗る人がいないのでシートにカビが生えてしまったらしい。嘆かわしいことだ。

年末も実家には帰れないので、もうしばらくはバッテリーが上がらないようにたまにエンジンを掛けてもらうことが続きそうだ。

俺はというと昼前までダラダラと寝たり起きたりを繰り返し、本格的に活動を開始したのは10時半からだった。

昨夜は人恋しさに負けて誰かと話せないかと思い、SNSで呼びかけしてみたのだが、現実は厳しい。どうやらみんな昨夜は忙しかったみたいだ。

ちゃんとした朝ご飯を食べようと思って、炊飯器に米を入れ、炊飯ボタンを押した。

ご飯が炊けるまでの間、シャワーを浴びて、パーカーとジーンズを身に着けて、寮のランドリーで洗濯機を回して、朝ごはんのおかずを買いに出かける。

空は雲一つない晴天で、Tシャツとパーカーだけなのに、しばらく歩いていると汗ばむくらいには気温が高かった。

近所のスーパーで卵と、夕飯用の牛肉と、明日以降の食事に使う鶏肉を買い、帰宅する。洗濯は完了していて、ご飯も炊けていた。先に洗濯物を取り込んでから料理の支度に移る。

寮のキッチンに、こないだカルボナーラを作ったときの余りのベーコンと卵を持っていき、ベーコンを焼いてからスクランブルエッグを作ることにした。

俺は甘い卵焼きが好きなので、卵には砂糖を少々入れる。牛乳はあったら入れるのだが、今回は冷蔵庫になかったので入れない。

熱したフライパンにバターを引いて、弱火から中火で溶いた卵を流し込み、すぐに箸でかき回す。

少し半熟気味でぽろぽろしてきたら、完全に固まる前にベーコンを盛った皿に移す。

あとは昨日のカット野菜のサラダと、しじみスープ、ご飯をよそったら朝ご飯の完成だ。時計を見ると12時。もう昼飯だな。

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俺はスクランブルエッグはご飯にのっけて出汁醤油かめんつゆをかけて食べるのが好きだ。

昔からそうしてる。あまり行儀は良くないが、知るもんか。ここには俺しかいない。

あらかた料理を片付けて、食器を洗って洗濯物を干すと、もうやることがなくなってしまった。

普段のあわただしい毎日が嘘のようだ。

まぁ今はつかの間の休息を楽しむことにしよう。明日からはまた憂鬱な仕事の日々だからな。ゆっくり休んでおこう。

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