見出し画像

過去に会社ブログに投稿した内容を、再構成してまとめてみました(3回目)。


第3回目は、私が「未来会計」に取り組む理由をお話しします。

前回軽く触れましたが、企業の赤字率は、直近の国税庁の調査(※)によると、62.6%です。

※国税庁 平成29年度分「会社標本調査」調査結果について の、「欠損法人割合」から引用しています。ただし、 繰越欠損金を控除した結果、所得金額が0となった場合も「欠損法人」に含まれます。

つまり、企業の平均黒字率は、約37%ということになります。

全企業(事業所ベース)中、中小企業は約99%ですから、中小企業の平均黒字率は、約37%ともいえます。


中小企業が黒字にならない理由


中小企業には、会計事務所が関与している場合が多いですが、「数字に強い」会計事務所がついていながら、黒字転換できない中小企業が多いのは、どういうことでしょうか。

この現状を、ごく個人的な意見ですが、顧客の黒字支援を本気でしてこなかった会計事務所業界に責任の一端があると考えています。

また、会計事務所の役割の第一は、税務署への適正な申告支援や節税アドバイス等で、企業の永続的な黒字化支援は二の次であり、会計事務所の本来業務ではないとすら考えてきたふしがあるのではないでしょうか。

「会計」の定義の一つに、「会計は、経済的な意思決定にやくだつように意図された経済体にかんする数量的な情報の提供をその機能とする(アメリカ公認会計士協会、1970年)」というものがあります。

確かに、会計事務所(税理士事務所)の直接的なニーズの第一は税務申告にありますが、本来の「会計」の意味を考えれば、経営に役立つ情報の提供(広げて考えれば、黒字化のアドバイス)も基本業務の一つであるべきです。

未来会計は、まさに、「経営に役立つ会計情報の提供」をします。提供だけでなく、経営者と一緒に考えます。

それにより、その企業の永続的な黒字化を支援します。


黒字経営のメリット


単純に黒字額が増えれば、給与、賞与、役員報酬等の財源になります。設備投資の財源にもなります。給与等が増えれば、消費も増えます。全て当てはまるわけではないでしょうが、「衣食足りて礼節を知る」の言葉のように、社会のモラル的なものもいくぶんか改善するでしょう。

(ただし、正しい考え方に基づく商売・利益の追求が大前提です。不正な手段で得る黒字は、長続きしないばかりか、モラルの低下にもつながります。「正しい経営、真っ当な経営」についても、会計事務所がしっかりコーディネートしていく必要があります。)

赤字では、これらの財源は確保できません。借入等他人資本で資金を増やすという考えは、一時しのぎでしかありません。

また、「黒字であるほど納税額が増える」などの不安(?)は、経営計画を立て、納税後に残しておきたいキャッシュ(内部留保)のイメージさえついていれば、大した問題ではありません。

結果、正当な黒字企業が増えれば、大げさではなく、地域社会がどんどん良くなります。

私たちにとっても、顧客の黒字が続く限り、契約関係が切れないことで、私たちの商売が成り立ち、共に永続していけます。

別の視点で見ると、現在の国税の税目別収入割合は、所得課税(所得税、法人税)が約50%、消費税・地方消費税で約23%ということです。

単純に黒字企業が増え、所得税・法人税が増えれば、増税などという議論はなくなるのではないでしょうか?


会計事務所は中小企業のインフラ


電力会社があるから、電気をはじめとした文明的な生活が享受できているのと同じように、会計事務所があるから、中小企業は安心して黒字経営を続けられる、と認識されるくらいに業界の価値を高めていきたいです。

以上のような理由で(今思いつく範囲ですが)、私は「未来会計」サービスに取り組んでいます。

読んでもらってありがとうござりす〜。 noteにログインしてなくても左下の♡を押せるので、記事が良がったら、♡押してけさいん。