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地域のスポーツ環境を整えるという使命

 田舎の恵まれたスポーツ環境が懐かしい。

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『地域のスポーツ環境を整えるという使命』というテーマでお話したいと思います。どこにでもある社会インフラ的なポジションを総合型地域スポーツクラブがとっていこうとするなら、すごく大事な考え方だなと思うことです。

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 まず、ふじみスポーツクラブが現在直面している課題についてお話します。ズバリ、『活動場所がない・・・』あるいは『環境が悪すぎる・・・』です。例えば月曜日の16時から行っているコーディネーショントレーニングは、空いていて他に使える施設がないので70㎡ほどの小さな部屋でやっています。せっかく人数が集まってきているのに、狭いので7名で満員としなければなりません。子どもたちにももっと広いスペースで運動させてあげたい・・・!

 また、市内でテニスをやろうとすると、公営のテニスコートは市の外れの河川敷のクレーコートしかありません。そこには水飲み場はないし、飲み物の自販機もないし、屋根付きのベンチもありません。トイレは仮設です。クレーコートなので、雨が降れば使えません。時間を区切って貸し出しをしているのに、時計すらないような施設です(;^_^A もっと安心・安全・快適な環境でプレーさせてあげたい・・・!

 さらに、火曜日の夕方に小学生向けのサッカーをやっているのですが、ここが一番の悩みの種になっています。平日の夕方にサッカーをやろうとすると、そもそも使える施設がないんです。なぜなら富士見市のグラウンドの利用時間は17時までだからですね。冬でも夏でも17時まで。夏場の17時以降の利用を行政職員にお願いしても、「条例で決まっている」と一蹴されてしまいます。
 そこで私たちは、隣のふじみ野市に活動の場を求めて、夏場は19時まで使えるフットサルコートで活動をしています。ただ、そこも10月からは日没時間の関係で17時までしか使えなくなります。ナイター設備がないんです。私たちはまた活動場所を失うことになるんです。平日の放課後にもサッカーさせてあげたい・・・!
 企画立ち上げ当初に場所を探していた頃と違って、今は活動している会員の子供たちがいます。何とか彼らの活動を守りたい。そこで今は、富士見市内の体育館に場所を移して活動を継続しようとしているのですが、場所が変わることで来れなくなる子が出てしまいそうなんですね。何とか私かコーチが送迎することでクリアしたいのですが、できれば近くでやりたいとのこと。
 もちろん私たちも、なるべくなら場所は変えたくありません。でも、ある環境でやるしかないという現実もあります。

 さらにコロナの影響もあります。2021年4月に設立以来、ほとんどの期間が緊急事態宣言または”まん防”です。富士見市の場合、そうなると体育館の利用がかなり制限されます。特に、まだ既存団体に遠慮して使っている段階の私たちは夕方以降の体育館しか取っていない為、体育館の活動は完全にストップしてしまうんです。しかも富士見市は利用制限期間中の新規予約もストップさせるので、そうなってから活動場所を市内で探すことができません。なので今は、通常時の活動ができないバドミントンは、隣のふじみ野市の体育館の空きが出たところを確保して、来れるメンバーだけで活動しているという状況です。

(※ふじみ野市には本当に感謝です)

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 このように、活動場所に関する課題がとにかく満載です。なので、新しい活動を作ろうとしても、なかなか思うようにいきません。

 この状況をクリアする為の一つの方法として、『自前の施設を確保する』があると思います。民間フィットネスクラブやテニスクラブ、フットサルコートなどがやっているように、色々なスポーツができる施設を作り、そこを拠点に総合型地域スポーツクラブを運営する。

 もちろんこれは有りだし、いずれにしてもやりたいことの一つです。

 あるいは、現在もそうしているように、拠点としている市にこだわらずに、ある程度広域的に活動していくという手もあります。これも有りだし、これはいずれにしても今の状況の富士見市で総合型地域スポーツクラブを運営していくには必要なことだと思います。

 ただ、本当にその方向性でいいのか?という疑問を私は持っているんです。富士見市の公共施設が使えないから、富士見市のスポーツ環境が悪いから、自前の施設を作る、他所の地域でやる。本当にそれでいいのか?

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5