4.当初の計画と実際の進み方(1)
東南アジアでのビジネスはスケジュール通りに進まないという話をよく聞きます。私もある程度の遅延は想定していたのですが、始めてみると想像を大きく上回る想定外の出来事のオンパレードでした。
ベトナムは社会主義国なので、全てのビジネスに当局の許認可が必要となります(事業ライセンス)。また、私の会社は食品製造業になるので、製造拠点に食費衛生許可も必要になります。さらに、お土産店に商品を卸す際、その商品が正しく製造されている事を証明する商品証明書の提示も必要になります。
今回は、ベトナム資本で会社を設立したのですが、外資にすると投資証明書が必要になったり、監査手続きが煩雑になったり、個人投資で設立するには、とてもハードルが高くなってしまいます。その為、個人投資家の多くは、ベトナム資本で会社を設立してもらい、その会社とコンサルティング契約かフランチャイズ契約を結んでいます。私もその形態にしました。ちなみに、事業ライセンスも食費衛生許可も商品証明書も持っていなくても、商売をやっているベトナム人はたくさんいます。その辺の事情はベトナム人にしか分からないのですが、もう少しリサーチしてみたいと思います。
各種申請は代行サービス会社に依頼するのですが、英語のホームページを持っている会社に問合せをした所、事業ライセンス取得で3か月、2,500USDという提案を受けました。並行して、ベトナム人スタッフにもベトナム語で代行サービスを探してもらった所、物件を借りている大家さんの本業が弁護士という事が分かりました。大家さんは、事業ライセンスと食品衛生許可、商品証明書取得で2週間、15,000,000VND(約75,000円)で対応してくれるとの事だったので、そちらにお願いする事にしました。しかしこれが後々、大きなトラブルの種になり、今回、物件の解約にまで繋がりました。
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