読書バリアフリー

こんにちは!KENTAです!

昨日、第169階芥川賞・直木賞の選考が開かれたそうで、市川沙央さんという方が選ばれたそうです。

驚きなのが、今回がデビュー作だそう。

本のタイトルは「ハンチバック」

ハンチバックは、せむし(背中が曲がって猫背状態)という意味だそうです。

この本の主人公は、市川さんと同じ先天性ミオパチーを患っている方。

生まれながらに筋組織の形態に問題があり、そのため生後間もなく、あるいは幼少期から、「筋力が弱い」、「体が柔らかい」などの筋力低下に関わる症状を認める病気です。幼少期では、本来なら歩行を獲得している時期でも、「まだ歩けない」などの運動発達の遅れとして病院を受診されることがあります。大人になってから症状を自覚する成人型では、「力が入りにくい」、「疲れやすい」といった症状を大人になって自覚して受診される方もいます。成人型では、ほかの病気が隠れている場合もあります。呼吸や心臓も筋で動いているので、筋力低下の症状のほか、呼吸や心臓の症状を伴うこともあります。ほかには関節や骨の拘縮などの合併症をみることがあります。それぞれの症状の経過はゆっくりではありますが、進行性の経過をたどります

難病情報センター:先天性ミオパチー(指定難病111)

簡単に言うと、筋力低下によって背中がS字に曲がってしまったり、歩けなくなってしまったり、呼吸が困難になってしまったりする病気(指定難病)だそうです。

そのせいで日常生活に影響が出てしまって、寝たきりになっている方もいるのだそう。

市川さんの症状は重度で、人工呼吸器や電動車椅子を使用しての登壇でした。


僕自身指定難病持ちなので(市川さんと比較すると軽度なように感じますが)、病気に苦しむ気持ちもある程度は理解できますし、

だからこそ自分の抱える葛藤や思いを作品に表現して、それが認められるのはすごくかっこいいなとも思いました。

読書バリアフリー

市川さんの抱える病気はかなり過酷な病気で、読書姿勢を保ちながらページをめくることや、書店に買いに行くこと自体が難しい。

だからこそ、市川さんはそこに疑問や怒りをもっていたのだそう。

多くの人がそれを当たり前のことだと思っていても、それができないマイノリティ側からしたら許せない。

僕の知識不足ではあるのですが、そういう病気があったことや読書バリアフリーなんて言葉は初めて聞いたので、驚きました。

やはり、大きな声で訴えてもらえないと気づけない偏見はそこら中に広がっているのだろうなと、今回の記事を読んで思いました。

なぜ、2023年になって初なのか

市川さんは会見の最後に、

重度障害者の受賞者も作品もあまりなかった。今回、初だと書かれるのでしょうが、どうしてそれが2023年にもなって初めてなのか、みんなに考えてもらいたい。

と言っていたそうです。

やはり、世間の動きや認知はそれほど広がっていないことが現状なのでしょうか。

もしかしたら、今回の市川さんの受賞も、限られた人にしか広まっていないのかもしれません。

僕自身、本好きであることや指定難病持ちでなければ、今回の記事にすら興味を持たなかったと思います。

LGBTQやギフテッドのこともそうですが、身近に実例がないと実感が湧かないのかもな、とも思いました。


ただ、僕が思うのは「何度も刷り込んでいくしかない」ということだと思います。

そういう意味では、市川沙央さんの今回の受賞は大きな一歩だったのだと僕は思います。



「なぜ、2023年になって初なのか」

その事実が意味するのは、今までないがしろにされて苦しみ悲しんできた人たちがいたということ。

才能ある人が、健常者じゃないという理由で抑えつけられてきたということ。

文学の世界では、これを機に才能のあるいろんな人が登場してくるのだろうなと思うので、これからが楽しみですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?