1人を騙すには3,4人で囲む

人間は社会的動物と称さるように、集団の中で生きています。
何かのテーマを持った集団に一度所属するようになれば、考え方や価値観が類似するようになります。これは集団の中で相互作用が行われ、多数派を形成し、少数派はそれに合わせて振舞うようになるからです。
これを同調っていいます。

この同調について色々と面白い実験があります。
1935年に行われたムザファ・シェリフさんの実験で「知覚の自動運動現象」というのがあって暗い部屋で光の点をじっと見ていると、動いていないのに動いて見える現象を用いて同調に関しての実験を行いました。
まず一人で暗室に入って光の点が動いた長さを目視で報告してもらいます。次に3人1組で行った所、最初こそバラバラな回答をしていたのに、回数を重ねるうちに動いた長さが同じになってきたそうです。徐々に相互作用が働いていたという結果を示しています。

またソロモン・アッシュさんが行った面白い実験があって7人1組に正解率が99.3%という優しい問題を出して回答を求めるという実験で、7人の内6人はわざと間違える様に仕向けたサクラです。そのサクラは、12問中7問は間違える様に支持されていて実験台の方は6番目に回答するようにされていました。

この結果、約4割もの方が1回は間違った回答していたという結果が出ました。この同調も他のサクラがそれぞれ違う選択肢の間違いをした時よりも、他の6人が皆同じ間違いをした時に高まったということなんですね。
同調というのは集団の中に多数派がいるから同調するのではなく、多数派が一致した行動を取ることによって同調してしまうみたいです。

じゃあ、この多数派が何人いた時に最も同調しやすいのかまで調べていて2人や16人まで調べた所、3人or4人の時が一番同調率が高いという結果が出ています。

これを仕事にどう活かせばいいかと言ったら、部長に通したい企画があったらまず3人同じ意見の持主を集めて、プレゼンすれば立場や年齢関係なく、プレゼンが通る確率が上がるよという話でした。


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