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【歌読】灰になっても命を燃やせ「東京は燃えている/GLIM SPANKY」

今回は【歌読】第2弾ということで今回歌詞を読み解いていくのはGLIM SPANKY「東京は燃えている」です。

グリスパ

                         (公式HPより引用)

・GLIM SPANKYとは
2007年結成、2014年メジャーデビュー。松尾レミと亀本寛貴の二人からなるユニット。1960、1970年代のロックとブルースを基調に現代的なアレンジを加えながら独特な世界観を持ったアーティストです。

・歌詞

東京は燃えている 僕の心映し出すように
絶望や希望が渦巻いてる人口砂漠で

何処へでも行けそうな 何にでもなれる街で
今日も探している どうやって旗を立てるのか

得意なことだって 上には上がいるよと
言われてるみたいだ 高層のビルが背比べ

人の海に行ったり来たりする波
どうしようと溺れながら悩むのは無駄だ

東京は燃えている 僕の心映し出す様に
絶望や希望が 渦巻いては煙立てている
何度も灰になって 
何度だって命燃やしているんだ

満員電車に押し込まれ 運ばれる檻の中で
好きに遊べよって 広告は無慈悲に笑うの

道の隅で咲いたり枯れる夢たち
それじゃずっと 自由なのに自由じゃないまま

東京は燃えている 僕の心試してる様に
絶望や希望が 渦巻いている人口砂漠で
砂が流れたって 消えないくらいの命燃やしていたいよ

東京は燃えてる 街も人も塗り変える様に
心臓が高鳴る景色だけは忘れないでいたい

東京は燃えてる 僕の心映し出す様に
絶望や希望が渦巻いては煙立てている
何度も灰になって 何度も夢を追って
替えのない命燃やしてやるんだ


・分解

東京は燃えている 僕の心映し出すように
絶望や希望が渦巻いてる人口砂漠で

人が溢れかえっている大都市 東京。まるで人間が一粒の砂の様にうごめく。その砂粒は感情を持っていて、穏やかに静寂を保っている時もあれば、砂嵐の様に感情があらぶっている時もある。東京の風景は、心の投影だ。

何処へでも行けそうな 何にでもなれる街で
今日も探している どうやって旗を立てるのか

東京という街は何でもある。何でもあるからこそ、何かになろうと、もがく人々がいる。何かで爪痕を残すべく日々活動している。その「何か」が見つからない。

得意なことだって 上には上がいるよと
言われてるみたいだ 高層のビルが背比べ

いくらその道を極めたって、いくら厳しい山を登ったとしても、その先には更に高く聳え立つ山がある。東京の街で上を見上げると高層ビルばかり。「お前なんか、ちっぽけだ」と言われている様だ。

人の海に行ったり来たりする波
どうしようと溺れながら悩むのは無駄だ

情報が駆け巡る現代。あっちではこれが流行っている、あいつはダメな奴だ。そんな情報の波に右往左往、溺れているんじゃなくて自分を信じろ。

東京は燃えている 僕の心映し出す様に
絶望や希望が 渦巻いては煙立てている
何度も灰になって 
何度だって命燃やしているんだ

忙しなく生きる中で良い時も悪い時もある。色んな事が心の中でせめぎ合って発火する。そして時には燃え尽きることもある。もう何もできない、やりたくないと「灰」になってしまうくる。でも、そこがスタートなんだ。何度だって命を燃やして、この街に食らいつくんだ。

満員電車に押し込まれ 運ばれる檻の中で
好きに遊べよって 広告は無慈悲に笑うの

満員電車の檻に入れられ、会社まで運ばれてゆく。
中吊り広告には「好きなことで生きていく」「人生楽しんだもの勝ち」なんて書いてある。その広告の笑顔は無慈悲で空虚で責任なんて持っていない。何だか思い描いた人生と違う。

道の隅で咲いたり枯れる夢たち
それじゃずっと 自由なのに自由じゃないまま

王道という道の隅で自分は花だと思って小さく咲く。どんなに頑張って咲いても見抜きもされず道に根をはってしまったが故、動くことも出来ず、そのまま枯れてゆく。のどかに咲いて自由だと思っている花も自由じゃない。

東京は燃えている 僕の心試してる様に
絶望や希望が 渦巻いている人口砂漠で
砂が流れたって 消えないくらいの命燃やしていたいよ

自分と同じ砂たちが、何か飛びぬけようとすると覆いかぶさってくる。それは優しい顔して「無理しないでやめておきなよ」、陰から「ウザいから消えろ」と。そんな中でも消えないくらいの熱を持ち続けたい。

東京は燃えてる 街も人も塗り変える様に
心臓が高鳴る景色だけは忘れないでいたい

時代は次々と入れ替わる。昨日輝いていたものが今日も輝いているとは限らない。
しかし、夢にまで見て心臓が高鳴ってしまう景色は、きっと確かでゆるぎないもの。その景色はきっと見る事が出来る。

東京は燃えてる 僕の心映し出す様に
絶望や希望が渦巻いては煙立てている
何度も灰になって 何度も夢を追って
替えのない命燃やしてやるんだ

何度も燃え尽きて「灰」になったって。また不屈の心で立ち上がって夢を追う。人生は一度きりなんて在り来たりな謳い文句だけど、本当に1回しかない。自分だけの替えのきかない命。燃やし尽くそう。


・感想
僕自身、GLIM SPANKYをあまり聞いてこなくて「愚か者」くらいしか知りませんでした。今回、「東京は燃えている」という曲名のインパクトに惹かれ聴いてみたら一発で惚れました。自分自身も東京で仕事していた時期があり、今は地元に戻ってしがないサラリーマンをしている中で忘れかけていた夢に向かってもがく気持ち。自身のある分野で登頂したと思いきや、今までの比じゃないくらい高く険しい山々が目の前に聳え立っていたり。
果敢に「砂」に埋もれず、命を燃やして挑んでいく。それこそ人生なんだというのを思い起こさせてくれました。
また、好きなアーティストが増えました!

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