中央大学 法学部 通信教育課程 2019年 刑法各論 第4課題

第4課題
甲デパートの絵画コーナーを訪れたXは、売値30万円の一点物の絵画に一目ぼれし、それをどうしても手に入れたくなったが、給料日前だったこともあり、購入できるだけの現金を用意することができなかった。それでもどうしてもその絵画を手に入れたかったXは、友人Aを訪ね、事情をすべて話したうえで、「金は後で必ず返すから」と言い、クレジットカードの貸与とその使用を許可してくれるよう頼んだ。するとAはこれを了して、A名義・B信販会社発行の有効なクレジットカードをXに手渡した。Xは、Aの承諾を得ているのだから何も問題はないだろうと思いつつ、甲デパートの絵画コーナーに戻り、Aになりすまし、同カードを店員に提示するなどカード決済手続きを行い、絵画の購入を果たした。その約1か月後、B信販会社によって絵画代金相当額がAの銀行口座から引き落とされ、その数日後、Xは約束とおりAに30万円を支払った。Xの罪責を論じなさい。

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