中央大学 法学部 通信教育課程 2020年 刑法各論 第3課題

第3課題
以下の事例について、X、Yの罪責を論じなさい(ただし特別法違反の罪を検討する必要はない)。
Xは、優秀な学生が多いという噂のある中大法学部を受験することにしたが、試験科目である英語の学力が低く合格の見込みがなかったので、双子の兄であるYに相談したところ、Yが「午前中の英語の武験はおれが代りに受けてやるよ。おれたちは顔が似ているからバレないだろう」と提案し、XとYはいわゆる替え玉受験をすることにした。
試験当日の朝、Xは無免許であったにもかかわらず乗用車を運転し、Yを助手席に乗せて試験会場へ向かった。ところがその途中で、Xが赤色信号を無視して交差点を通過したことから、これを現認した警察官Aが同車の停止を求めた。その時、Yが自分の免許証を密かにXに手渡し、「おれの名前を使ってくれ」と言ったので、XはYの免許証をAに提示し、交通違反切符の交通事件原票中の供述書欄に「Y」と署名して、その違反切符をAに手渡した。その後、Yは、中大法学部の試験会場で、英語の解答用紙の氏名欄に「X」と記入してから解答用紙を作成し、これを試験監督者に提出した。

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